米Googleは動画生成AI「Veo 3.1 Lite」を発表した。
従来モデルと同等の生成速度を維持しながらコストを50%削減し、開発者や企業にとって導入障壁を引き下げる新たな選択肢となる。
Google、低コスト動画生成AI投入
2026年3月31日、Googleは動画生成AI「Veo 3.1」の低コスト版となる「Veo 3.1 Lite」を発表した。
テキストや画像から動画を生成できる機能を備えつつ、「Veo 3.1 Fast」と同等の処理速度を維持しながらコストを半減した点が特徴である。
本モデルは16:9および9:16のアスペクト比、最大1080p解像度に対応し、動画内での音声生成にも対応する。
一方で4Kには非対応であり、制作できる動画の長さも4秒、6秒、8秒と短尺に限定されるなど、用途は一定の制約を受ける構成となっている。
提供は同日より開始されており、「Gemini API」や「Google AI Studio」から利用可能となる。
今回の追加により、Veoシリーズは用途やコストに応じた複数の選択肢を備える形となり、開発者は要件に応じたモデル選択が可能になる。
また、Googleは既存の「Veo 3.1 Fast」の価格引き下げも発表しており、4月7日から適用される予定だ。
動画生成AIは低価格競争の局面へ
今回の発表は、動画生成AIが「性能競争」から「コスト競争」へと軸足を移しつつあることを示す動きと捉えられる。
動画生成は計算資源の消費が大きく、これまで高コストが普及の障壁となってきたが、低価格モデルの登場により導入のハードルは大きく下がる見通しだ。
特に、広告制作やSNSコンテンツ、短尺動画を扱う企業にとっては、コスト効率の高い生成環境が整うことで活用の幅が広がる可能性がある。
開発者にとっても、プロトタイピングや大量生成の試行が現実的な選択肢になる点は大きいだろう。
一方で、品質面では4K非対応や短尺制限といった制約が残るため、高品質な映像制作領域では従来モデルや他手法との併用が前提となる可能性が高い。
用途に応じた使い分けが重要になる局面に入ったと言える。
さらに、競合環境にも変化が見られそうだ。直近ではOpenAIの動画生成サービスの撤退事例もあり、採算性が大きな課題となっている中で、Googleがコスト削減路線を明確に打ち出した意義は大きい。
今後は低コストと実用性の両立を巡り、各社の戦略が一層鮮明になると考えられる。
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