米Googleは、カメラ映像と音声でAIに質問できる「Search Live」を日本を含む200以上の国と地域で提供開始した。
現実空間をそのまま検索対象とする新たな体験である。
Search Live、グローバル展開開始
Googleは2026年3月27日、検索のAIモードにおける新機能「Search Live」を拡張し、日本を含む200以上の国と地域で利用可能にした。
ユーザーはスマートフォンのカメラと音声を使い、目の前の対象についてリアルタイムでAIと会話できるようになる。
操作はシンプルで、Googleアプリ内の「ライブ」アイコンをタップし、質問を発話するだけでよい。追加の質問を行い、そのまま会話を継続することもできる。
また、目の前にあるものについて質問したい時は、カメラを有効にして視覚的な情報を追加することも可能だ。
カメラに映る情報を解析し、関連するウェブリンクも提示されるという。
また、Googleレンズとの連携により、カメラをかざした状態からSearch Liveへの移行も可能だ。
本機能の基盤には、新音声モデル「Gemini 3.1 Flash Live(※)」が採用されている。
多言語対応を前提とした設計により、世界中で自然な会話が可能となった。
※Gemini 3.1 Flash Live:Googleが開発したリアルタイム対話向け音声AIモデル。音声認識と生成を高速処理し、多言語で自然な会話を実現することで、カメラ映像などと統合したマルチモーダル検索を可能にする。
検索の対話化がもたらす機会と課題
Search Liveは、検索の即時性と直感性を飛躍的に高めるだろう。
現場での判断や日常の疑問解決において、入力の手間を省きながら状況に即した回答を得られる点は大きな利点になりそうだ。
特に専門知識がないユーザーでも、視覚情報を補助として活用できる点は、情報格差の縮小にも寄与する可能性がある。
一方で、カメラと音声を前提とした設計は、プライバシーやデータ管理の観点で新たな課題を生むかもしれない。
リアルタイムで取得される映像や音声がどのように処理されるかは、ユーザーの信頼に直結する要素となるはずだ。
また、AIによる認識精度に依存する以上、誤認識や不正確な回答が意思決定に影響するリスクも残る。
さらに、検索結果がAIの要約中心に移行することで、従来のウェブトラフィック構造にも変化が生じる可能性がある。
情報の入口がAIに集約されれば、コンテンツ提供者の可視性や収益モデルは再編を迫られるだろう。
今後は、利便性の向上とリスク管理のバランスをいかに取るかが重要になりそうだ。
検索の対話化は不可逆的な流れであり、その設計思想がデジタル社会の情報流通を左右すると考えられる。
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