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Suno、自分の声でAI楽曲生成へ 個人最適化が進行

PlusWeb3 編集部
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米音楽生成AI企業Sunoは最新モデル「Suno v5.5」を発表した。自分の声を用いた楽曲生成機能などを追加し、音楽制作における個人の再現性を大きく高めるアップデートとなる。

自身の声で楽曲生成が可能に

2026年3月27日に行われたアップデートの中核となるのは、新機能「Voices」の実装である。これはユーザー自身の歌声をAIに取り込み、その声質を反映した楽曲生成を可能にする機能だ。

「Voices」では、音声データの登録時に認証プロセスが設けられており、録音された歌声と指定フレーズの発話を照合する仕組みが採用されている。
これにより、ユーザー本人のみが自身の声を生成に使用できる設計となっている。

加えて、楽曲スタイルを学習する「Custom Models」と、ユーザーの嗜好を蓄積する「My Taste」も導入された。
前者はオリジナルのカタログからトラックをアップロードすると、それをもとに生成される音楽をチューニングする仕組みであり、後者はジャンルや雰囲気の選好を継続的に学習する機能である。

Sunoは今後も、ミュージシャンが創作活動を行うための新たな方法を開拓していくとしている。

なお、「Voices」機能の提供は、現在はプロプランとプレミアプランのサブスクリプションプラン加入者に限られている。

音楽制作のアイデンティティ問題

Sunoがv5.5に進化したことにより、音楽制作の参入障壁はさらに引き下げられる可能性がある。
従来は高度な歌唱力や制作技術が必要だった表現も、自身の声と嗜好を入力するだけで再現できるようになると考えられるため、非専門家でも高度な楽曲制作が可能になりそうだ。

一方で、音声データの扱いをめぐる倫理的・法的課題も無視できない。今回の「Voices」は本人認証とプライベート管理を前提としているが、今後予定されている音声共有機能が実装された場合、権利管理や許諾の枠組みが重要な論点となるだろう。
音声は人格的属性と密接に結びつくため、その扱いは従来の音源データ以上に慎重さが求められそうだ。

また、「Custom Models」の普及は、音楽スタイルの再現性を高める一方で、既存アーティストの作風との境界を曖昧にする可能性もある。
創作の自由度は拡張されるが、同時に「誰の表現か」という帰属の問題が顕在化するかもしれない。

Suno v5.5は、音楽生成AIを「誰でも使えるお手軽な生成ツール」から「個人の表現を拡張する基盤」へと転換させたと言える。ただ、個人のアイデンティティと密接に結びつく声を転用できることは、AIを利用した創作全般における議論を呼びかねない。
Sunoは「最高の音楽は人間から始まる」というスタンスを示しているが、AIによる創作が進化する中、創造における人間の役割は引き続き問われることになるだろう。

Suno プレスリリース

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