日本の上場企業TORICOがイーサリアムの追加取得を発表した。累計保有は2474ETHを超え、ステーキングを含む運用型資産としての活用を進める。
TORICO、ETH追加取得で累計2474ETHに
全巻セット専門書店「漫画全巻ドットコム」などを展開するTORICOは、2026年3月26日に91.8662ETHを追加取得したと、同月27日に発表した。
取得価額は3,110万1円、平均取得単価は33万8,536円である。これにより同社の総保有量は2474.8649ETHとなり、累計取得額は10億8,031万8,011円に達した。
同社がイーサリアムの取得を開始したのは2025年12月であり、今回の購入は15回目にあたる。なお保有量にはステーキング収益も含まれている。
もともとトリコが暗号資産投資事業を開始した2025年7月8日当時は、ビットコインへの投資を予定していたが、後に投資対象をイーサリアムへと転換した。
さらに、Web3ゲームおよびプラットフォーム事業を手がけるMint Townとの資本業務提携も進めており、単なる財務投資にとどまらず、事業戦略と連動した暗号資産活用を志向しているようだ。
企業財務に広がるETH活用 収益機会と価格リスク
TORICOの動きは、企業が暗号資産を単なる投機対象ではなく、運用資産として組み込む潮流を象徴するものとなりそうだ。
特にイーサリアムはステーキングによる利回りが期待できるため、保有資産が継続的に収益を生む構造を持つ点が評価されやすいと考えられる。
このモデルは、低金利環境下における新たな資産運用手段として一定の合理性を持つ。従来の現預金や債券に比べてリターンが見込める一方で、Web3事業とのシナジーを生みやすい点も企業にとって魅力となる可能性がある。
一方で、暗号資産特有の価格変動リスクは依然として大きいだろう。取得単価と市場価格の乖離が企業財務に直接影響を与えるため、評価損益の管理や開示の透明性が重要になると考えられる。
また、規制環境の変化や会計基準の整備状況も、今後の導入拡大に影響を与える要因となりそうだ。
今後は、TORICOのように事業戦略と連動させた暗号資産運用が他企業にも広がるかが焦点となるだろう。
単なる保有から「運用」「事業活用」へと進む流れが定着すれば、企業財務のあり方そのものが変化する可能性もある。
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