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生成AI校歌が誕生 三重・多度学園、地域参加型で教育の常識を刷新

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年3月26日、三重県桑名市は4月開校の小中一貫校「多度学園」の校歌が完成したと発表した。理化学研究所などとの共同研究により、生成AIを活用した全国初の校歌制作が実現。地域と子どもの声を反映した新たな教育モデルとして注目を集める。

生成AI活用、校歌制作を全国初実現

桑名市は、理化学研究所革新知能総合研究センターおよびiU情報経営イノベーション専門職大学と連携し、「超校歌~AIがつくるみんなの校歌~」プロジェクトの一環として校歌制作を進めてきた。従来の専門家主導の制作とは異なり、地域や児童の意見を広く取り込む手法が採用された。

具体的には、地域住民や子どもたちから集めた702件のキーワードを、全国の校歌を学習した生成AIに入力し、対話を重ねながら歌詞案を5案作成。その後、開校準備委員会が最終案を選定した。多様な主体の思いを反映できる点が特徴であり、従来の制作プロセスを大きく変える試みといえる。

作曲段階でもAIが活用された。2024年11月には作曲授業が実施され、小学生や中学生、吹奏楽部員ら計135人が参加し、約40曲を制作。これらをもとに専門家が音楽的な観点から修正を行い、最終的な校歌が完成した。音楽家の小室哲哉の意見も取り入れられ、三拍子で始まり徐々に盛り上がる構成となっている。完成した校歌は4月8日の開校式で披露される予定であり、児童らは現在練習を重ねている。

AI共創の利点と課題、教育の未来

今回の取り組みは、教育における「共創型AI活用」の可能性を示す事例である。最大のメリットは、地域や児童の意見を大量に取り込み、それを具体的な成果物として可視化できる点にある。従来は一部の専門家に依存していた創作プロセスが民主化され、参加意識の向上や地域一体感の醸成につながると考えられる。

一方で、AI依存のリスクも無視できない。創作の主体が曖昧になることで、教育的な「考える力」や独自性が弱まる可能性がある。また、AIが学習したデータの出所や著作権の扱い、結果の責任所在といった論点も今後の課題となる。技術の透明性とガバナンスの確立が求められる局面だ。

将来的には、校歌制作にとどまらず、教材開発や探究学習、地域史の記録など幅広い分野での応用が期待される。AIを単なる自動生成ツールではなく、人間の意思決定を補完するパートナーとして位置づけられるかが鍵となる。多度学園の事例は、教育とテクノロジーの関係性を再定義する起点となる可能性がある。

三重県 桑名市長 臨時記者会見

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