日本のGMOインターネットは、タイにおけるデジタルアセット事業からの撤退方針を発表した。
現地子会社の株式譲渡または清算を通じて事業を整理し、グループ全体のポートフォリオ再構築を進める動きとみられる。
タイ子会社を整理、事業再編の一環
2026年3月18日、GMOインターネットはタイで暗号資産関連事業を展開する連結子会社「GMO-Z.com Cryptonomics(Thailand)」について、全株式の譲渡、または事業廃止のうえ解散・清算する方針を示した。
いずれの手法を採るかは現時点で未定とされるが、いずれにしても同国でのデジタルアセット事業からは完全に撤退する見通しとなる。
同社は2025年3月、同子会社および持株会社を含む複数企業をグループ内で再取得していた。その後、2025年4月にはグループ全体の事業ポートフォリオの見直しを開始し、事業の位置づけや役割を検討しなおしていた。
今回の撤退は、その検討結果を踏まえた意思決定であるという。
なお、国内では連結子会社であるGMOコインが東京証券取引所への上場準備を進めており、国内事業への経営資源の集中が進んでいる構図も浮かび上がる。
海外縮小と国内強化、戦略転換の意味
今回の撤退は、単なる不採算事業の整理にとどまらず、暗号資産ビジネスにおける地域戦略の転換を示唆する。
国内市場は、暗号資産交換業に対する規制の予見可能性が比較的高い環境と言える。GMOコインの上場準備と合わせ、信頼性を軸とした競争戦略が強化される可能性もある。
もっとも、海外市場からの撤退は成長機会の一部を手放す側面もあるだろう。暗号資産分野は地域ごとに成長速度や規制の柔軟性が異なるため、グローバル展開を縮小することが中長期の競争力に影響を及ぼす可能性も否定できない。
今後は、国内基盤の強化と再度の海外展開のバランスが問われる局面に入ると考えられる。
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