米アルファベット傘下のグーグルが、中国企業とデータセンター向け液体冷却装置の購入について協議していると、ロイターが関係者筋からの話として報じた。
AI需要で冷却装置が焦点に
2026年3月17日のロイターの報道によれば、グーグルは中国の英維克(Envicool)を含む複数企業と、液体冷却(※)装置の調達に向けた協議を進めているという。
台湾の調達チームが中国を訪問したことも明らかになっており、部品供給の逼迫が背景にあるとみられる。
液体冷却は高性能AIチップの発熱対策として必要な技術である。特に生成AIの普及に伴い、GPUの高密度運用が進む中、冷却性能はデータセンターの稼働効率を左右する要因となり得る。
今回の動きは、AI競争が半導体だけでなく周辺インフラにまで拡大していることを示唆する可能性がある。
米中間の緊張が高まる中においても、中国メーカーの役割の拡大が予測される。
※液体冷却:水や冷却液を用いてサーバーの熱を直接吸収・排出する方式。空冷より高効率で、AI用高発熱チップの冷却に適している。
米中緊張下でも進む相互依存
今回の協議は、米中間の技術摩擦が続く中でも、サプライチェーンの相互依存が維持されていることを浮き彫りにしている。
先端半導体では規制が強まる一方、冷却装置など周辺領域では中国企業の競争力が依然として高いと言える。
グーグルにとっては、設備調達の多様化によりコスト抑制と供給安定を図れる利点がありそうだ。
一方で、地政学リスクや輸出規制の強化が進めば、調達戦略の再構築を迫られる可能性も否定できない。
今後、AIインフラ投資はデータセンター全体の設計競争へと発展するかもしれない。
冷却技術や電力効率といった要素が差別化の鍵となり、従来の「半導体中心」の競争構図は大きく変容していくと考えられる。
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