日本の化粧品企業である株式会社シロは、同年4月1日から全職種を対象に「週休2. 5日制」と「賞与の給与化」を導入すると発表した。労働時間は維持しつつ休日を増やし、2030年までに週休3日制の実現を目指す。
週休2.5日制を全職種導入へ
3月17日、株式会社シロは4月より、販売・オフィス・製造を含む全職種において「週休2. 5日制」を一斉に導入すると発表した。
週の所定労働時間40時間は維持しつつ、週4日勤務に加え半日勤務を組み合わせることで、年間休日を従来の127日から144. 5日へと拡大する設計となっている。
給与水準は維持される方針だ。
シロはプレスリリースにおいて、「世の中に様々な選択肢があり、その中から自らの意思で選択することができること」を重要視する姿勢を見せた。
今回の決定にも、従来の働き方に対して新たな選択肢を提示し、社員の可処分時間を増やすことで外部からの気づきや経験を促し、それを業務価値の向上へと還元する狙いがあるという。
制度設計にあたっては全職種でトライアルを実施し、社員のフィードバックを反映しつつ制度設計を行ったとのことだ。
加えて同社は、賞与の一部を月次給与に組み込む「賞与の給与化」を同時に導入する。
年間支給額は変わらないが、毎月の可処分所得を安定させることで、新たに生まれる時間の活用を後押しする意図がある。
海外や外資系で一般的でない年二回の賞与制度から変更することで、会社のグローバル化も狙う。
※可処分所得:税金や社会保険料を差し引いた後に個人が自由に使える所得。消費や投資、自己研鑽に充てられる実質的な可用資金を指す。
週休3日への布石と人材戦略
今回の制度は単なる福利厚生の拡充ではなく、中長期的な人材戦略の一環と位置づけられる。
シロは2030年までに完全週休3日制の実現を掲げており、今回の週休2. 5日制はその移行ステップとみられる。
段階的な制度設計により、業務効率と従業員満足度の両立を、より高いレベルで実現できる可能性があるだろう
一方で、労働時間を維持したまま休日を増やす設計は、現場への負荷集中や長時間労働の質的変化を招く可能性もある。
特に製造や販売などシフト依存度の高い職種では、運用の難易度が高まるとみられる。
制度の実効性は、業務プロセスの再設計や人員配置の最適化といった組織的対応に大きく依存するだろう。
総じて、シロの取り組みは働き方改革を企業理念と結びつけた先進事例と位置づけられる。
今後、同様の制度設計が他企業へ波及するかどうかは、生産性と採用競争力の両面でどの程度の成果を示せるかにかかっているだろう。
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