ECプラットフォームを提供するW2株式会社は、ポノスによる公式ECサイト構築を支援したと発表した。
人気ゲーム『にゃんこ大戦争』のIPを活用した同サイトは、公開から1週間で会員数10万人を突破し、「ゲーム×EC」の新たな取り組みとして位置づけられている。
ゲーム連携EC、1週間で10万人獲得
W2株式会社は3月12日、ポノス株式会社の自社タイトル『にゃんこ大戦争』の公式ECサイト構築を支援し、ゲームアプリと連動したコマース基盤を実装したと発表した。
従来はECモールを通じてグッズ販売を行っていたが、海賊版商品の混在や顧客データの取得制約といった課題が顕在化していた。
ポノスが自社ECへの移行を決定したのは、こうした背景があってのことだ。
W2の提供する統合型プラットフォーム「W2 Unified」を基盤とし、ゲーム内特典と連動した施策を実装した。限定キャラクターの配布をトリガーに、短期間で大規模な会員基盤の構築に成功したとのことだ。
また、公式ECの開設により正規品の購入導線が明確化され、ブランド毀損リスクの低減にも寄与している。
これに加え、購買データや顧客情報の取得が進んだことで、商品企画や施策設計への活用が可能となったという。
IP×ECの高度化、収益構造を転換
今回の取り組みは、ゲームIPの収益化手法を拡張する動きとして評価できるだろう。
従来のグッズ販売は外部モール依存が主流であったが、自社EC化により顧客接点とデータを内製化する流れが加速する可能性がある。
特に、ゲーム内体験とECを接続する設計は、ユーザーのエンゲージメントを強化し、LTV(顧客生涯価値)の最大化につながると考えられる。
限定アイテムや連動特典は、単なる物販を超えた体験価値を生み、IPの世界観をリアルに拡張する役割を果たすとみられる。
一方で、運営負荷や継続的なコンテンツ更新の必要性といった課題も無視できない。自社ECは物流や在庫管理、UI/UX設計など複数領域の統合運用が求められ、体制構築が不十分であれば顧客体験を損なうリスクがあるだろう。
今後は、既存のECを使うだけでなく、自社のECを立ち上げるという選択肢が、ゲーム会社などのIP業を営む会社にとって実用的な選択肢となる可能性がある。
ゲーム企業にとって、IPを軸とした「直接販売モデル」への転換が競争力の源泉となりうるだろう。
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