暗号資産取引サービス「Coincheck」を運営するコインチェック株式会社は、同サービスの法人口座数が1万件を突破したと発表した。
企業による暗号資産活用の広がりを背景に、日本国内でも法人利用が増加している。
コインチェック法人口座が1万件突破
2026年3月12日、コインチェック株式会社は、同社が提供する暗号資産取引サービス「Coincheck」において、開設された法人口座数が1万件を突破したと発表した。
コインチェックは東証プライム市場上場のマネックスグループおよび米NASDAQ上場Coincheck Group N.V.のグループ企業であり、日本国内で暗号資産取引サービスを展開している。
同社は事業法人および機関投資家向けサービスとして「Coincheck Prime」を提供している。
個人向けサービスで培ってきたプロダクト開発力やセキュリティ体制、運用ノウハウを法人向けにも展開し、企業の暗号資産取引や運用を支援する体制を整備してきた。
また、Coincheck Group N.V.傘下の暗号資産運用会社3iQ Digital Holdings Inc.や、ステーキングサービスを提供するブロックチェーンインフラ企業Next Finance Techと連携し、企業の暗号資産運用を支援する体制を構築している。
Coincheckは、法人口座数は1万件を超えたのは、これらの取り組みの結果だと分析している。
背景として、企業が暗号資産を財務戦略として保有・運用する動きが広がっている。
暗号資産を事業活動として活用する「クリプト・トレジャリー事業(※)」に取り組む企業が増えていることも、法人利用の拡大につながっているとされる。
※クリプト・トレジャリー事業:企業が暗号資産の保有・運用を主体的な事業活動として位置づけ、事業ポートフォリオの一要素として組み込む取り組み。近年は海外企業を中心に導入例が増えている。
企業財務に広がる暗号資産活用
法人口座数が1万件を超えたことは、企業による暗号資産活用が徐々に広がっている状況を示す指標と捉えられるだろう。
暗号資産は従来、個人投資家の投資対象として語られることが多かったが、近年は企業財務の一部として保有する動きも見られる。
企業が暗号資産を保有することには、資産分散や新たな資金運用手段としての利点があると言える。
特にビットコインなどは、法定通貨とは異なる資産クラスとして扱われることがあり、財務ポートフォリオの多様化につながる側面があるためだ。
一方で、暗号資産は価格変動が大きい資産であり、企業財務に組み込む場合にはリスク管理が重要になるだろう。
会計処理や税務、内部統制などの観点でも慎重な対応が求められると考えられる。
こうした課題がある一方で、取引所やインフラ企業が法人向けサービスを整備することで、企業が暗号資産を扱う環境は徐々に整いつつあると見られる。
法人向け市場の拡大は、暗号資産産業全体の利用基盤を広げる動きとして注目されそうだ。
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