日本のゲーミングデバイスECサイトを運営する株式会社フェルマーが、新たに「FOW(ふもっふオリジンワークス)」を立ち上げ、PC事業へ参入すると発表した。
「FOW」立ち上げ、BTO PC事業に参入
株式会社フェルマーは2026年3月11日、BTO(※)方式を採用したパソコンブランド「FOW(ふもっふオリジンワークス)」を立ち上げたと発表した。
同社はこれまで、海外製ゲーミングデバイスを中心に、キーボードやマウス、マウスパッドなどeスポーツ向け製品を取り扱ってきた。
長年の販売経験で蓄積した製品知識やユーザー理解を、PC本体の構成提案に活かす方針である。
近年はPCゲーム市場の拡大により、ゲーミングPCへの関心が高まっている。
一方で、「どの構成を選べばよいかわからない」「PCゲームを始めたいけど何を買ったら良いか分からない」といった声が上がっているという。
そこでFOWでは、単なるスペック重視ではなく、用途・プレイタイトル・利用環境に合わせたBTOモデルを用意する。
初心者から競技志向のプレイヤーまで幅広く対応し、必要な性能を必要なユーザーに届けるのが特徴である。
さらに同社は、ゲーミングデバイスとのセット販売やトータルコーディネートも視野に入れている。
ショールームやイベントでの展示・体験機会の創出、ゲーマー社員によるフルオーダーメイド提案なども今後の施策として計画されている。
※BTO:Build To Orderの略。注文を受けてからパーツ構成を決定し組み立てるパソコン販売方式。CPUやGPU、メモリなどを用途に応じて選択できるため、ユーザーの目的に合わせた柔軟な構成が可能となる。
デバイス店発PCの利点と課題
PC事業参入により、フェルマー社のゲーミングデバイス専門店ならではの強みがより発揮されそうだ。
同社は実際のゲームプレイを前提としたデバイス選定の知見を持つと考えられるため、プレイヤー体験に即したPC構成を提案しやすい点は大きなメリットと言える。
特に、デバイスとPC本体を一体で提案できる点は大きいだろう。
マウスやキーボード、デスク環境まで含めたトータルなゲーミング空間の設計は、従来のPCメーカーとの差別化につながりそうだ。
一方で、BTOパソコン市場はすでに競争が激しい分野でもある。
国内には大手BTOメーカーや自作PC文化を背景とした専門ショップが既に存在するため、価格やブランド認知の面で新規参入者にとってはハードルが高くなるかもしれない。
さらに、半導体価格やGPU供給の変動といったハードウェア市場特有のリスクも無視できないだろう。
部品調達や価格設定の難しさは、事業拡大のスピードに影響を与える可能性がある。
とはいえ、eスポーツ市場の拡大やゲーム配信文化の普及により、高性能PCの需要は今後も続くとみられる。
コミュニティを持つデバイスショップ発のPCブランドとして独自のポジションを確立できれば、同社が新たなゲーミング環境ブランドとして成長する可能性は十分にありそうだ。
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