NTTドコモは「FEEL TECH」を活用した推し活システムを開発したと発表した。VTuberグループ「ホロライブ English -Myth-」との体験コンテンツも制作し、SXSW2026で展示される予定だ。
触覚共有で推しを感じる新体験
2026年3月5日、NTTドコモは、触覚技術「FEEL TECH」を活用し、アーティストとファンの間で触覚を共有する新たな推し活システムの開発を発表した。
映像や音声に加え、アーティストの動きや鼓動、演出に連動した振動などを触覚共有デバイスを通じてファンへ伝える仕組みである。
これまでの推し活は視覚・聴覚が中心で、アーティストは画面の向こう側の存在にとどまっていた。
本システムにより、表情や言葉だけでは伝えきれない動きや感情、熱量をファンに届けられるようになるという。
システムの検証として、ドコモはカバー株式会社と連携し、人気VTuberグループ「ホロライブEnglish -Myth-」のメンバーを起用した体験コンテンツを制作した。
ユーザーは3人のメンバーの中から1人を選び、ダンスの動きやハイタッチ、鼓動などに連動した触覚を映像とともに体験できる。
この体験コンテンツは、2026年3月12日から14日まで米テキサス州オースティンで開催されるイベント「SXSW2026」のInternational Innovationsで展示される予定だ。
ドコモは本取り組みを通じ、新しいコミュニケーション文化の創造や価値提供を目指すとしている。
触覚が変える推し活の没入体験
触覚を加えたファン体験は、エンターテインメントの没入感を大きく高める可能性がある。
映像や音声だけでは得られなかった身体的な感覚が加わることで、ファンはより立体的にキャラクターの存在を感じられるようになると考えられる。
エンターテインメント産業にとっても、触覚は新しい表現手段になり得る。
映像演出や音楽に合わせて触覚刺激を設計すれば、ライブ演出や配信コンテンツの演出幅は広がり、デジタルコンテンツの体験価値向上にもつながるだろう。
一方で、専用デバイスの普及やコンテンツ制作のコストなど、商用化に向けた課題も残る。
触覚表現の設計にはクリエイティブ面の新たなノウハウも必要になるため、制作者への負担が増すことも考えられる。
それでも、触覚共有が一般化すれば、オンラインライブやメタバース、遠隔コミュニケーションの体験設計は大きく進化するだろう。
教育や医療などにも応用が広がる余地があり、デジタル体験の質を一段引き上げる技術になるかもしれない。
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