2026年2月26日、米国のデル・テクノロジーズは2027年1月期通期の売上高見通しを発表した。AI向けサーバー需要の拡大を背景に、平均市場予想を上回っており、時間外取引で株価は約12%上昇した。
通期売上見通しは最大1420億ドル
同社が示した2027年1月期の売上高見通しは1380億〜1420億ドルで、市場予想平均の約1255億ドルを大きく超える水準となった。
調整後1株当たり純利益(EPS※)も12.90ドルと予想を上回る見込みである。
AI向けサーバーの売上高は前期比2.03倍の約500億ドルに達する見通しだ。
納入先は4000社超に広がり、顧客にはxAIやCoreWeaveが含まれるという。
同時に発表された2026年1月期第4四半期売上高は334億ドルと過去最高を更新し、こちらも市場予想を上回った。
インフラストラクチャー・ソリューション部門は前年同期比73%増の196億ドルと急伸し、PC中心のクライアント部門も14%増を確保している。
さらに同社は現金配当を20%増額すると同時に、100億ドル規模の自社株買いを追加実施すると発表し、業績拡大と株主還元を同時に打ち出した。
※EPS:企業の純利益を発行済株式数で割った指標。企業の収益力や株価水準の妥当性を測る代表的な指標である。
AI特需の恩恵と持続性リスク
今回の上振れは、米IT大手によるAI投資拡大の恩恵を直接取り込んだ結果だろう。
Alphabet、Microsoft、Amazon.com、Meta Platformsなどは、2026年に合計6300億ドル規模をAIインフラへ投じる見通しであるため、サーバーベンダーにとって追い風が続く可能性が高い。
AI向け高付加価値製品の比率上昇により、収益構造は従来のPC依存型から脱却しつつあるのかもしれない。
一方で、Super Micro Computerなど競合との価格競争、メモリー半導体価格の高騰、米国の貿易規制強化は収益圧迫要因になり得る。AI需要が循環的調整局面に入れば、受注の反動減が発生するリスクも否定できない。
今後の焦点は、AI特需を一過性で終わらせず、中期的なインフラ更新需要へ転換できるかどうかだろう。
クラウド事業者だけでなく、一般企業のAI内製化投資が本格化すれば、デルは“AIインフラ中核企業”として再評価されそうだ。
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