2026年2月25日、SBI VCトレードと一般社団法人ビーエヌは、国際会議「BGIN Block 14」の参加登録料とスポンサー費用の支払い手段にUSDCを試験的に導入すると発表した。
国内でイベント参加費をUSDCで支払える事例は初めてとなる。
参加費とスポンサー費をUSDC対応
SBI VCトレードと一般社団法人ビーエヌの両者が発表したのは、BGINが主催する総会「Block Meetings」の第14回にあたるBlock 14で、米ドル建てステーブルコインUSDCによる支払いを試験的に受け付けるという取り組みだ。
対象は参加登録料とスポンサー費用で、国際会議の運営そのものにステーブルコイン決済を組み込む。
電子決済手段等取引業者との共同取り組みにより、国内でイベント参加費をUSDCで支払える事例として初めてになるという。
発表では、異なる地域や通貨圏の参加者がよりシームレスに支払える環境を提供するとともに、USDC活用のユースケース拡大を通じて、今後のイベント登録や支払いへの応用可能性を探る方針も示された。
本取り組みは、国際会議におけるステーブルコイン活用の具体例を創出し、実運用を通じて技術面・業務面・規制面の課題を検証することを目的とする。
BGINは2019年に日本で開催されたG20のコミュニケに基づき発足した団体で、開発者、規制当局、事業者、学術関係者、市民社会など多様な参加者が集い、ブロックチェーンガバナンスの枠組みづくりを進めてきた。
Block 14はJapan Fintech Weekの公式プログラムの一環として開催され、議論テーマにステーブルコインも含まれる。
※ステーブルコイン:法定通貨などの価値に連動するよう設計された暗号資産。価格変動を抑え、決済や送金での利用が想定される。
ステーブルコイン実装が広げる国際決済の可能性
今回の試験導入は、国際会議という限定的な場での実装にとどまるが、今後の展開を占う試金石になる可能性がある。
これまでステーブルコインは主に暗号資産取引やDeFi領域で活用されてきたが、リアルイベントの参加費という具体的な支払いフローに組み込まれた点は象徴的だ。
実運用で得られるデータは、制度設計やオペレーション標準化の議論を一段深める材料になると考えられる。
とりわけ、異なる通貨圏の参加者が同一通貨建てで決済できる仕組みは、国際カンファレンスや展示会に応用しやすい構造だと言える。
今後、同様の枠組みが他のFintech関連イベントやWeb3カンファレンスへ広がる可能性は十分にある。
一方で、円転処理や会計・税務対応、規制整合性といった実務課題が顕在化すれば、拡大ペースは限定的になることも想定される。
重要なのは、今回の試行が単なる決済手段の追加にとどまらず、ガバナンス議論と実装を接続するモデルケースとなるかどうかだろう。
検証結果が透明性をもって共有されれば、国内外の標準化議論に影響を与える可能性がある。
逆に成果が曖昧であれば、象徴的な事例として消費されるにとどまるのではないか。
今後は実証の質と公開される知見の具体性が評価軸になると言える。
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