株式会社T2は、国内初となる自動運転トラックを用いて関東・関西間で「1日1往復」の運行を実施し、実証結果を発表した。
物流7社と連携し、レベル4を見据えた連続運行オペレーションを確認している。
48時間で2往復、連続運行を検証
2026年2月25日、T2は2026年1月、幹線輸送サービスの実現に向け、関東-関西間で「1日1往復」の運行を国内で初めて実証したと発表した。
レベル4(※)で前提となる連続運行に必要なオペレーションを確認した点が主眼となる。
実証には、T2がレベル4を見据えて設立した会議体に参画する佐川急便、鈴与、西濃運輸、日本郵便、福山通運、フジトランスポート、三井倉庫ロジスティクスの7社が協力した。
関東と関西を結ぶ約400キロの高速道路区間で、1月27日から29日まで行われた。
運行は、高速道路をT2のレベル2自動運転トラック、一般道を物流各社のトラックで担い、無人運転と有人運転を切り替える想定も織り込んだ。
なお、レベル2は運転支援の段階であり、システムが一部操作を担うものの、監視と最終的な責任は人が負う方式である。
切替拠点の利用を前提に、神奈川県厚木市と京都府八幡市の物流施設を拠点に見立てた上で、T2のトラック2台を同時並行で走らせ、48時間以内に1台あたり2往復を達成している。
加えて、コンテナ移し替えの手順とリードタイムも確認したという。
なお、今回の実証結果は、2月18日に開催された会合で参画企業にも共有された。
※レベル4:特定条件下で運転者なしの自動運転
往復化で輸送力2倍へ、課題も残る
今回の実証が示すインパクトは、「片道」が限界とされてきた関東関西の運行設計を、将来「往復」へ転換し得る点にあると言える。
現状はドライバーの拘束時間が日あたり最大15時間と定められているため、関東-関西間は1日片道が上限になりやすい。
一方、T2が2027年度の実現を目指すレベル4の幹線輸送では乗車が不要となるため、往復運行が可能になり、輸送能力は少なくとも2倍に高まると考えられる。
また、メリットは輸送力の増強だけではないはずだ。
拠点での切替やコンテナ移し替えを標準化できれば、複数台の同時運行を前提とした配車、待機、積み替えのムダが減り、幹線とラストワンマイルの分業も組み立てやすくなるだろう。
ただし、連続運行の成立には、切替拠点の整備と運用負荷の抑制が欠かせない。
無人区間と有人区間の受け渡しが滞れば、往復化の効果は薄れる可能性がある。
複数社協調を前提とした運用設計を実運用レベルまで引き上げられるかが、商用化に向けた焦点となりそうだ。
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