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日立と中国銀行、融資業務でAIエージェント協創開始 年数万時間規模の業務削減を試算

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PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

日立製作所と中国銀行は、融資業務にAIエージェントを適用し、業務プロセスの自律化をめざす協創を開始したと発表した。
申込・稟議、契約・実行、モニタリングの三領域で実用性を検証し、年間数万時間の業務削減を試算している。

融資三領域で自律化検証、4月提供へ

2026年2月25日、日立と中国銀行は、融資業務のプロセス分析から判断、最適化までの一連の流れにAIエージェントを適用・連携させ、段階的な自律化を進める協創を開始したと発表した。
人手に頼っていた業務の負荷軽減を図ることで、将来的に年間数万時間規模の削減が可能と試算している。

両社は2026年1月から、融資実務とAIに精通したメンバーでプロジェクトチームを結成し、実用化に向けた検証を開始した。
技術検証にとどまらず、他の金融機関への提供も見据え、使いやすさと利用率向上を重視したユーザーインターフェースの検討にも着手している。

検証対象は、融資業務を構成する「申込・稟議」「契約・実行」「モニタリング」の三領域である。このうち人手負荷が高く、効果が見込まれるプロセスとして、担当者意見の作成、融資実行の事務作業、モニタリング時の財務分析を起点に進める。
担当者意見の作成では、過去の知見をもとに事業内容や業界特性、資金使途ごとのリスクや確認論点を整理し、書面作成の自律化をめざす。
三つのプロセスで、人とAIの協働が実現した場合、試算上は少なくとも年間1万時間以上の削減が見込まれるという。

中国銀行は、日立の「金融機関向け融資DX推進サービス」を2023年7月から導入し、融資業務のDXに取り組んできた。
日立は協創で実用性を検証したAIエージェントを同サービスの新機能として追加し、2026年4月から金融機関向けに提供する予定としている。

省力化と提案強化に期待、統制が焦点

融資業務は専門知識の承継が必要な一方、書類確認や判断が人手中心になりやすく、業務負荷の増大や属人化による品質ばらつきが課題になっていると考えられる。
プロセス単位でAIが下支えすれば、確認論点の整理や文書作成の標準化が進み、行員の作業時間を圧縮できる可能性がある。
削減できた時間と人財を、顧客と相対して傾聴・議論を要するコミュニケーションや提案活動に充てるという狙いは、地域金融機関が直面するリソース制約への現実的な打ち手になりうる。

一方で、融資は説明責任と手続きの厳格さが求められるため、AIが関与する範囲の設計次第で運用リスクも変わるだろう。
文章案や論点整理の背景となる思考プロセスを可視化・共有する方針は、納得感や人材育成の面で利点がある反面、最終判断の所在やレビュー手順を明確にしなければ、現場の安心感や定着は進みにくいと言える。

さらに、非構造化データまで活用する構想は精度向上に寄与する一方、情報の整備や権限管理、誤りの検知など統制面の負担も増える可能性がある。
効果の最大化は、業務削減と品質・統制を同時に成立させる運用設計にかかっていると言える。

株式会社中国銀行 中国銀行と日立、融資業務における AI エージェント活用の協創を開始

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