カバー株式会社は、配信運用基盤「セルフブース3D」の最新事例と運用状況を公開した。2026年1月の配信事例を示し、マーカーレスモーションキャプチャ「Captury」活用の実績を明らかにした。
1月は7本配信、運用拡大を公表
2026年2月20日、カバー株式会社は、2026年1月に実施された配信事例を通じて「セルフブース3D」の最新事例を公開した。
あわせて、2025年5月の本格始動以降に拡大している運用の現状と活用事例を紹介している。
発表によれば、2026年1カ月間に「Captury」(※)を活用した「セルフブース3D」による配信実績は合計7本となった。
同社は背景として、従来の3D配信・収録では専用トラッキングスーツへの着替え、事前の入念な調整、多数のサポートスタッフが必要になりやすく、準備期間とリソースの負担が大きかった点を挙げる。
こうした事情が、3D配信を周年や誕生日などの機会に限定する一因になっていたとしている。
課題解決に向け、2025年5月からマーカーレスモーションキャプチャ「Captury」を活用した「セルフブース3D」の運用を開始した。
2D配信に近い手軽さで3D配信を行える中間的な選択肢と位置づけ、タレントが普段着に近い軽装のままブースに入り、一人でも3D配信を開始できる環境を整えた。
カバーは、今後の運用方針として「セルフブース3D」のアップデートを継続するとした。
具体的には、タレントが操作しやすいUI/UXの改善と機能拡充、マーカーレスモーションキャプチャのトラッキング精度の継続的な向上、多様なユースケースに応じた柔軟な運用プランの構築の3軸を掲げる。
利用シーンとして、スタジオ設備としての運用に加え、イベント現場への持ち出しや案件配信などを想定している。
※Captury:カメラ映像のみから人の動きを推定し、マーカーやセンサー装着なしでリアルタイムにデジタル化するモーションキャプチャ技術。
手軽さの価値と、運用設計の課題
セルフブース3Dが示すメリットは、準備工程の簡素化と運用負担の軽減により、3D表現の利用機会を増やしやすい点にあると言える。
専用スーツやマーカーの装着を前提としないため、タレントの物理的負担が下がり、企画判断のハードルも低くなると考えられる。
スタッフの関与を事前準備中心に寄せ、配信設定やアプリ操作をタレント自身が行える設計とすることで、1配信あたりのコスト削減や突発的な利用申請への対応余地も広がりそうだ。
一方で、タレントが操作する比重が高まるほど、UI/UXの良し悪しが配信品質に直結し、設定ミス時のリカバリー設計が重要になると言える。
マーカーレス方式の利点を活かしつつ、トラッキング精度の継続改善も前提となるだろう。
さらに、可搬性を武器に外部会場やイベント現地へ持ち出す場合は、環境差による再現性や運用手順の標準化が論点になりうる。
カバーが掲げるUI/UX改善、トラッキング品質向上、多様なユースケースに応じた運用プラン構築の3軸が、手軽さとクオリティの両立を左右すると言える。
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