2026年2月20日、国内のLINEヤフー株式会社は「Yahoo!検索」の「おでかけAIアシスタント」に飲食店探しを高度化する3つの新機能を追加したと発表した。生成AIを活用し、利用者の要望や地域特性に応じた提案を強化する。
飲食店提案を強化、3機能を追加
今回追加されたのは、「ニーズに合った飲食店提案」「ご当地飲食チェーン提案」「名物グルメジャンル提案」の3機能である。いずれもスマートフォン版の「Yahoo! JAPAN」や「LINE」アプリの検索結果上で利用でき、チャット形式で条件を入力すると最大10件の候補が提示される仕組みだ。
「ニーズに合った飲食店提案」では、「横浜 ランチ」などと検索後、「お店探しをスタート」をタップし、「子連れで楽しめる店」や「同僚と軽く飲みたい」といった具体的条件を入力することで、AIが紹介文付きで店舗を提示する。画像、価格帯、評点、口コミ件数も一覧でき、各店の口コミは最大5件まで確認可能である。
「ご当地飲食チェーン提案」は、旅行先などで地域特有のチェーンを最大10件紹介する機能だ。名物や特徴、人気メニューをAIが要約し、地図とともに店舗一覧へ遷移できる。「名物グルメジャンル提案」では、地域の代表的料理とその提供店を提示し、観光時の食事選択を支援する。
背景には、同社が2025年8月に実施した調査がある。スマホで飲食店を探すユーザーの約42%が「要望をうまく検索条件に反映できない」と回答しており、本機能はその課題解消を狙うものとなる。
提案精度向上の利点と依存リスク
本アップデートの大きな利点の一つは、検索体験を「情報収集」から「意思決定支援」へと拡張する可能性がある点にある。曖昧な希望でも対話形式で具体化できるため、時間短縮や選択ストレスの軽減につながる余地がある。旅行先での偶発的な発見を促し、観光消費の拡大を後押しする可能性も否定できない。
一方で、生成AIによる要約や推薦は、情報の正確性や網羅性を完全に担保するものではない。同社も出力結果の信頼性を保証しないと明示している。提案がアルゴリズムに依存するほど、表示ロジックの透明性や評価基準の妥当性が問われる場面は増えるとみられる。
今後は、飲食領域にとどまらず、買い物や観光、住まい探しなど生活全般へ同様の仕組みが広がる可能性がある。ポータルサービスの競争軸は情報量から提案精度へ移行しつつあるとの見方もあり、検索のあり方そのものが再設計される段階に入りつつあると考えられる。
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