2026年2月12日、東証スタンダード上場の北紡がビットコインの追加購入を発表した。2026年1月1日から31日までの1ヶ月間で0.52BTCを取得し、総保有量は14.66BTCとなった。国内製造業による暗号資産活用の動きとして注目できる。
北紡、1月に0.52BTCを追加取得
今回の発表によると、北紡は2026年1月1日から31日までの1か月間で0.52BTCを購入した。取得額は771万8,640円、平均取得単価は1BTCあたり1,484万3,538円となる。これにより同社の累計保有量は14.66BTC、総取得額は2億3,768万4,784円、平均取得単価は1,621万3,150円に達した。
同社は石川県白山市に本社を置く繊維メーカーで、2025年5月に暗号資産およびRWA(※1)関連事業への参入を表明している。
ビットコインの取得は2025年7月から開始され、総額8億円を上限とした投資枠のもと、ドルコスト平均法(※2)による継続取得を進めてきた。
同社は、原則として毎営業日200万円相当のビットコインを購入する方針を示しているほか、国内取引所BitTradeとWeb3関連事業の推進に向けた基本合意書(MOU)も締結しており、多角的な戦略的活用を模索している。
※1 RWA:Real World Assetsの略。不動産や債券など現実資産をブロックチェーン上で扱う仕組み。
※2 ドルコスト平均法:価格に関係なく一定額を継続投資することで、取得単価の平準化を図る投資手法
企業トレジャリーの一つの方向性
北紡の取り組みは、企業トレジャリーにおけるビットコイン活用の国内事例として位置づけられる。継続的なドルコスト平均による取得は、価格変動リスクを平準化できる点で合理性がありそうだ。
一方で、暗号資産は依然として価格変動が大きいため、評価損益が財務に与える影響や株主の理解が課題となる可能性もある。製造業のような本業との関連性が薄い場合、投資の戦略的意義がより厳しく問われる局面も想定される。
とは言え、東証スタンダード上場のメーカーの動きは、非金融の製造業による継続取得事例が限られる中、専門外の企業がどれだけ暗号資産を資産戦略に組み込めるのかという課題に対する試金石となり得る。
北紡の暗号資産を絡めた多角的な戦略が成功すれば、今後、国内における企業の暗号資産戦略のロールモデルとなる可能性もあるだろう。
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