株式会社TORICOは、コインチェック株式会社の法人向けサービス「Coincheck Prime」にてイーサリアム(ETH)の取引・保管・運用を開始したと発表した。
暗号資産を事業用資産として活用する戦略を本格化させる。
TORICO、Coincheck PrimeでETH本格運用へ
2026年2月16日、TORICOは、マネックスグループおよびCoincheck Group N.V.のグループ企業であるコインチェックが提供する法人向けサービス「Coincheck Prime」を通じ、ETHの取引・保管・運用を開始したと発表した。
Coincheck Primeは、事業法人および機関投資家向けに暗号資産の取引・保管を支援するサービスである。
大口OTC取引やステーキング、Coincheckアセットロック、カストディ機能などを提供し、1,000万円相当以上の預託残高、または同規模の取引を希望する法人顧客を対象に、専門担当者が取引および資産管理をサポートする体制を整えている。
こうした取り組みの背景には、2025年12月にMint Townとの資本業務提携を締結し、同社が組成するファンドを割当先とする第三者割当増資を実施した経緯がある。
あわせて、イーサリアム運用に特化した子会社「株式会社TORICO Ethereum」を設立し、暗号資産運用に向けた体制整備を進めてきた。
同社は暗号資産を単純に保有するのではなく、ステーキング(※)などを組み合わせた運用を前提とする「稼ぐトレジャリー」モデルを掲げる。
市場流動性を勘案した執行手法により、スプレッドと市場インパクトを抑制し、安定的かつ再現性のある価格水準での約定を目指す方針だ。
今後のイーサリアム運用戦略を見据え、EVO FUND向け新株予約権を発行し、最大約40.7億円の資金調達枠をすでに構築している。これにより、段階的な取得と運用拡大を支える財務基盤を整備した。
※ステーキング:ブロックチェーンの検証プロセスに暗号資産を預け入れることで、ネットワーク維持に貢献し、その対価として報酬を得る仕組み。保有資産を活用した運用手法の一つ。
法人ETH運用拡大の可能性とリスク
今回の取り組みは、上場企業が暗号資産を財務戦略の中核に組み込む潮流を象徴する動きと捉えられる。
Coincheck Primeが大口OTC取引やカストディ、アセットロックなどを提供している点を踏まえると、法人の厳格な安全管理体制を前提とした運用基盤が整備されつつあることも評価できる。
透明性や信頼性を重視した取引環境を選択したことは、上場企業としてのガバナンス対応を意識した判断と言える。
一方で、ETH価格は依然として高いボラティリティを伴う資産であり、評価損益の変動が財務に与える影響は無視できない。
段階的取得と流動性を意識した執行は価格変動リスクの平準化に資する可能性があるが、市場環境次第では想定外の含み損が発生する局面もあり得る。
今後は運用実績の積み上げと情報開示の質が、法人ETH運用モデルの再現性を測る指標になると考えられる。
株式会社TORICO Coincheck Primeにてイーサリアムの取引・保管・運用を開始~「日本No.1イーサリアム運用会社」をめざすTORICOが暗号資産運用をコインチェックとの連携で推進~
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