2026年2月17日、株式会社viviONは日本国内で展開するVTuberグループ「あおぎり高校」の二次創作ガイドラインを改定した。生成AIを活用した作品の公開を認めつつAI利用の明示を必須とする方針を示し、創作の自由とブランド保護の両立を図る動きが鮮明となった。
生成AI利用時は明示が義務化
viviONは「人と人とを繋ぐコンテンツの輪を創作する」という理念のもと、「あおぎり高校」のキャラクターを用いた二次創作活動を従来から幅広く容認してきた。
ガイドラインの対象は個人、または法人格を持たない団体であり、法人による利用は個別の問い合わせが必要とされる。
今回の改定で新たに追記されたのは、生成AIに関する具体的な取り扱いである。
AI生成ツールを使用したイラストやコンテンツの公開自体は認められるが、投稿時または公開時に「#AIイラスト」などのハッシュタグ、あるいはAI利用を明示する文面の記載が必須となった。
生成AIの普及を背景に、公式制作物との混同を防ぐ狙いがあるとみられる。
さらに公式作品と誤認させる表現やブランドイメージを著しく損なう内容、原著作物をそのまま複製して公開する行為は禁止事項として明確化された。
有料ライブ映像や限定配信といった「限定コンテンツ」を素材に用いた二次創作も禁止対象に含まれており、権利保護の線引きがより具体的になっている。
透明性確保で拡張する二次創作市場
今回の方針は生成AIを一律に排除するのではなく、透明性を担保したうえで共存を図るアプローチといえるだろう。AI利用を明示する仕組みはファンや視聴者に対する情報開示の強化につながり、コミュニティ内の信頼維持に寄与する可能性がある。
一方で、投稿者側には新たな注意義務が生じる。タグ付けや文面記載を怠った場合、意図せずガイドライン違反とみなされるリスクも想定される。運用が形骸化すればトラブルの火種になりかねず、周知徹底とルールの明確化が今後の課題となるだろう。
ガイドラインは事前通知なく変更される場合があるとも明記されている。生成AIとIPビジネスの関係は今なお変化の途上にあり、今回の改定はVTuber業界における一つの基準形成となる可能性があるだろう。
二次創作文化の拡張とブランド価値の維持、その均衡点を探る動きが本格化していると言える。
関連記事:
KLab運営AI VTuber「ゆめみなな」初配信前に登録1万人突破 MV100万再生も

