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EU、ネットいじめ対策を制度化へ 通報アプリ全域導入でSNS規制も強化

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PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年2月10日、海外の政策として欧州委員会がネットいじめ対策の行動計画を公表した。通報アプリのEU全域導入や法規制の強化を通じ、子どものオンライン保護体制が大きく再設計される見通しである。

通報アプリ導入とAI規制強化

計画の柱は、ネットいじめの被害者が容易に支援を受けられるEU全域向けアプリを導入できるよう支援する点にある。

SNSと生成AIの普及に伴い、いじめの発生場所がオンラインへ移行し、発見や対応が遅れやすい状況が指摘されてきた。EUは域内で共通の通報基盤を整備し、被害の早期把握と支援体制の標準化を進める考えである。

また、デジタルサービス法(DSA)(※)の運用を強化し、加盟国が設置する投稿監視機関の対象にネットいじめを追加する方針だ。さらにAI法(※)で義務づける生成AIコンテンツのラベル表示を活用し、悪用された投稿の識別を進める。

EUの調査では12歳から17歳の子供の4人に1人がネットいじめを経験したと回答した。近年はディープフェイク(※)による性的ななりすまし画像が増え、X上の生成AI機能を悪用した事例も報告されている。SNS利用年齢の制限についても、今夏までに専門家の意見がまとめられる予定だ。

※デジタルサービス法(DSA):EUが導入したオンライン規制。SNSやプラットフォーム企業に有害投稿の管理や透明性確保を義務づける包括的な制度。

※AI法:EUが整備する人工知能の規制枠組み。リスクに応じた運用ルールや生成AIの表示義務を企業に課し、安全性確保を図る。

※ディープフェイク:AIで人物の顔や声を合成し、実在しない画像や映像を作る技術。なりすましや性的被害、誤情報の拡散に悪用されるケースが問題視されている。

保護強化の利点と規制の課題

通報アプリの整備は被害の可視化を進める可能性があり、学校や家庭、行政の連携を後押しする施策になり得る。AIラベル表示の徹底も、なりすまし画像や虚偽情報の拡散抑制につながる余地があると考えられる。

一方、SNS事業者に求められる監視責任が拡大すれば、投稿の削除基準や運用の透明性をめぐる議論が新たに生じる可能性がある。過度な規制は表現の自由との衝突を招く恐れがあり、どこまで介入すべきかという線引きは引き続き難しいテーマとなりそうだ。

また、通報件数が増加した場合、支援体制や専門人材が不足すれば対応が追いつかなくなる懸念もある。制度整備だけでなく、教育や心理支援の強化が並行して求められる局面に入る可能性がある。

今後はAIとSNSが社会基盤として定着するにつれ、オンライン空間の安全設計そのものが政策議論の中心テーマへと移行していくとみられる。各国が規制と自由の均衡をどのように保つかが、今後の重要な論点になっていくと考えられる。

プレスリリース

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