NTTドコモ、DOOH広告主審査業務にAI技術で貢献 3割以上の効率化へ

NTTドコモは、LIVE BOARD社と協力し、DOOH広告の公開前に行う広告主審査業務を効率化するAI技術を開発したと発表した。
大規模言語モデルを活用することで、増大する広告審査負荷の削減を狙う。
ドコモ、LLM活用でDOOH審査業務を効率化
2026年1月27日、NTTドコモは、公共空間や街頭に設置されたデジタルサイネージ向けDOOH広告(※1)の配信前に実施している「広告主審査業務」を効率化する技術を開発したと発表した。
従来は人手で行っていた複数の審査項目に大規模言語モデル(LLM)(※2)を適用することで、業務全体の省力化を図る。
広告審査では、広告主の公開情報やさまざまなガイドラインと照合を行う必要がある。
そのため、近年DOOH広告の配信件数が急増する中では、審査時間と運用コストの増大が課題となっていた。
本技術では、「情報鮮度の限界」や「外部リソースへのアクセスの限界」といったLLMの制約を補うため、Web検索型グラウンディングを含む5つの技術を組み合わせる。
会社概要、法令遵守状況、リスク要因、媒体ごとの競合有無などを自動生成することで、正確性を担保しながら審査を高速化する設計だ。
ドコモはこの仕組みにより、3割以上の広告主審査業務効率化を見込んでいる。
※1 DOOH広告:屋外や公共空間で配信されるデジタル屋外広告
※2 大規模言語モデル(LLM):大量のテキストデータを学習し、文章生成や情報整理を行うAIモデル。
審査自動化がもたらす効果とDOOH広告の将来像
AIによる広告主審査の導入は、広告事業者にとって大きなメリットとなるだろう。
審査リードタイムが短縮されれば、広告出稿の柔軟性が高まり、キャンペーン展開のスピード向上につながる可能性がある。
DOOH広告市場全体の回転率が上がることで、公共空間広告の価値向上も期待できそうだ。
一方で、広告主の信頼性評価は社会情勢や文脈に左右される側面があるため、AI判断の過信はリスクを伴う。特に公共空間に掲示される広告は影響範囲が広いと考えられるため、人による最終確認や運用ルールの明確化が不可欠と言える。
効率化とガバナンスの両立が、今後の焦点となるだろう。
ドコモは今後、動画素材の適否を確認する意匠審査にもAI活用を広げる方針を示している。
広告審査全体が高度化すれば、DOOH広告は信頼性を担保した次世代メディアとして進化し、広告ビジネスの競争環境にも影響を与える存在になる可能性がある。
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