レイダーズ証券、独自AIで市場分析を自動化 個人投資家の判断はどう進化するか

2026年1月26日、トレイダーズ証券は、独自AI技術と生成AIを組み合わせた「AI分析レポート」の提供開始を発表した。日本国内の個人投資家向けに、テクニカル分析を自動化し、投資判断を支援する新サービスとなる。
特許出願中AIが相場を自動解析、分析レポートを提供
トレイダーズホールディングス傘下でFX取引などを手がけるトレイダーズ証券は、独自AI技術と生成AIを活用した新サービス「AI分析レポート」を開始した。
本サービスは、複数のテクニカル指標(※)をAIが総合的に解析し、市場の方向性や売買判断の参考情報をレポート形式で提示する点に特徴がある。
具体的には、移動平均線、一目均衡表、ボリンジャーバンド、RSI、MACDといった代表的な指標を横断的に分析し、投資家が直感的に理解しやすい形で可視化する。
分析は自動で行われ、市場変化への即時対応を可能にする設計だ。
同社はこれまで、AI活用に関する概念実証(PoC)を重ねてきた。その過程で蓄積したノウハウを基に、個人投資家一人ひとりに最適なマーケット情報を届けることを目的として本サービスを開発したという。
提供は段階的に進められる。
2026年1月26日からは「みんなのFX」公式サイトで、ドル円の日足チャート分析レポートを無料公開する。
2026年6月以降には、口座保有者向けに複数通貨ペアや日足・4時間足・1時間足といったマルチタイムフレーム分析への対応が予定されている。
※テクニカル指標:
過去の価格や出来高などの市場データを基に算出され、相場のトレンドや売買タイミングを分析するための指標。投資判断の補助情報として広く利用されている。
判断高度化の武器か、依存リスクか AI分析の光と影
AI分析レポートの導入は、個人投資家が抱えがちな情報過多や分析負担を軽減する手段の一つになり得る。
AIによる客観的な分析結果を参照することで、感情に左右されやすい投資判断を見直すきっかけとなり、意思決定の質向上につながる可能性がある。
一方で、AI分析は過去データを基にした確率的判断に基づくものであり、相場の不確実性を完全に排除できるわけではない。
突発的な経済指標の変動や地政学リスクなどは、テクニカル分析のみでは十分に捉えられない場合も想定される。
AIの示すシグナルをどのように解釈し、最終判断を投資家自身が担うかが引き続き重要となる。
今後、AIを活用した分析支援サービスが普及した場合、個人投資家向けサービスの競争軸が、取引条件に加えて「判断支援の質」へと広がっていく可能性も考えられる。
トレイダーズ証券の取り組みは、その方向性を占う一例として、今後の市場動向とあわせて注視されることになりそうだ。
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