エアー、感情分析AIで職場の人間関係を可視化 離職防止を支援する新ソリューション

2026年1月22日、ITソリューションベンダーの株式会社エアーは、感情分析AIを用いて職場の人間関係を可視化する「離職防止ソリューション」の提供開始を発表した。日本国内企業向けに、メールやチャットの分析から離職兆候を早期に捉える仕組みを提供する。
感情分析AIで人間関係を可視化、離職防止機能を提供開始
エアーが今回発表したのは、同社の感情分析AIソリューション「WISE Emotional Insight」に新たに追加された「離職防止ソリューション」である。
従業員同士のメールやチャットといった日常的なコミュニケーションデータをAIが解析し、感情の変化や関係性の悪化を検知することで、離職につながる兆候を早期に発見する。
近年、採用コストの増大や人材不足を背景に、既存人材の定着は企業経営における重要課題となっている。
特に「職場の人間関係の悪化」は離職理由の上位に挙げられる一方、問題が表面化しにくく、対応が後手に回りやすい領域でもあった。
同ソリューションでは、AIによる文脈理解と感情解析(※)を組み合わせ、メッセージごとに行為の危険度と受け手の嫌悪感をスコアリングする。
双方の感情変化は時系列ラインチャートで可視化され、リスクの高いやり取りや関係性を把握できる仕組みだ。
従来のキーワード検出型では困難だった微細な心理変化を捉えられる点が特徴とされる。
※感情解析:文章データから書き手や受け手の感情状態を推定するAI技術。文脈や表現の変化を学習し、心理的な揺れやストレスの兆候を検知する。
離職防止の切り札となるか、期待と課題が交錯
感情分析AIによる人間関係の可視化は、離職防止施策の高度化につながる可能性がある。
特に、不安や孤独感を抱えやすい新入社員や若手層を早期にフォローできれば、突然の退職を抑制する一助となる可能性がある。
人的資本経営を重視する企業にとって、定量データに基づく組織ケアは、有効な選択肢の一つとなりうる。
一方で、従業員のコミュニケーションを分析することへの心理的抵抗や、監視強化と受け取られるリスクも無視できない。
運用にあたっては、目的の明確化やプライバシーへの配慮、データの取り扱い方針について丁寧な説明が重要性を増すとみられる。
今後、AIを活用した感情データ分析は、人事・労務領域での活用が広がる可能性がある。その普及を左右する要因の一つとして、テクノロジーの精度に加え、組織と従業員の信頼関係をどう構築するかが重要な論点になると考えられる。
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