日本コロムビアグループ、生成AI音楽「Udio」のライセンス契約に参加

2026年1月21日、日本コロムビアグループは、著作権者の正式な許諾を得た音楽のみを使用する生成AI音楽サービス「Udio」のライセンス契約に参加する方針を決定した。
無断学習を排したクローズド型生成AIへの参画となる。
日本コロムビアグループ、許諾を得た音楽のみを使用する生成AIサービスに参加
1月21日、日本コロムビアグループ傘下の各グループ会社(日本コロムビア株式会社、株式会社ライツスケール)は、独立系音楽ライセンス団体のMerlinを通じ、Udioが提供予定の生成AI音楽サービスに関するライセンス契約へ参加する方針を決めた。
本契約は、Udio社が2026年内に北米地域で提供開始を予定している、著作権者の正式な許諾を得た音楽のみを使用するクローズド型生成AI(※)サービスに関するものだ。
生成AIの進展により著作権侵害や生成物の無断利用といった課題が顕在化する中、Udio社は権利者の許諾を前提とした音楽のみを扱う枠組みへ移行する方針を示した。
日本コロムビアグループはこれを、音楽とAIが持続的に共存するための重要な転換点と捉えた形だ。
なお、本契約は包括的な商業条件を定めるものであり、特定アーティストの氏名や歌声、楽曲利用を一律に認めるものではない。
実際の利用には、アーティスト本人および関係事務所との個別合意が必須となり、同社は意思と判断を尊重した運用を行うとしている。
※クローズド型生成AI:モデルや内部仕様の詳細を非公開とし、提供企業が管理・提供する生成AI。
生成AI音楽は「許諾前提モデル」の標準化へ向かうか
本取り組みのメリットは、生成AIと著作権の関係を対立構造ではなく、制度として整理する視点を示した点にあると考えられる。
正式な許諾を前提としたライセンス設計は、無断学習への懸念を一定程度抑えながら、権利者が利用実態や条件を把握しやすい枠組みを後押しするものとなりそうだ。
音楽産業にとって、AI活用を現実的に取り込む一つの方向性を提示した意義は小さくないだろう。
一方で、クローズド型運用に伴う制約は課題として残りそうだ。
利用可能な音源や表現が限定されることで、創作の自由度や実験性が抑えられる可能性がある。
また、個別合意が前提となる以上、素材拡張のスピードは不透明であり、AI事業者側には権利処理コストや運用負担が重くのしかかる局面も想定できる。
今後は、こうした許諾前提モデルが一部事例にとどまらず、業界標準として定着するかが焦点となりそうだ。
国際的な連携が進めば、生成AI音楽はグレーな技術から、管理された商用インフラへと段階的に移行していく可能性がある。
制度と技術の折り合いが、普及の鍵を握るだろう。
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