MBSDとSMBCサイバーフロントがAIセキュリティで業務提携 LLM活用を人材育成から支援

2026年1月21日、三井物産セキュアディレクション(MBSD)とSMBCサイバーフロントは、AIセキュリティ領域における業務提携を開始したと発表した。
AIセキュリティ分野で提携、第1弾は専門トレーニング提供
今回の提携は、AIを活用したシステムに対するセキュリティ、いわゆるAIセキュリティ分野での協業である。その第1弾として、SMBCサイバーフロントはMBSDが提供するAIセキュリティトレーニングを、2026年2月2日から順次販売する。
MBSDは2016年以降、官公庁や大手企業を対象にAIセキュリティに関する技術支援や研究を行ってきた。一方、SMBCサイバーフロントは邦銀グループのサイバーセキュリティ子会社として、企業向けコンサルティングの実績と顧客基盤を有する。
両社はそれぞれの強みを組み合わせ、企業がAIを安全に導入・運用できる環境整備を進める考えだ。
提供されるトレーニングは、AIの基礎から運用までを網羅するeラーニングに加え、画像識別AIや大規模言語モデル(LLM)(※)を対象としたハンズオン研修、AIエージェントの安全性に特化した実践講座などで構成される。
設計・開発段階からセキュリティを組み込む知識とスキルの習得を狙いとする。
※大規模言語モデル(LLM):大量のテキストデータを学習し、人間に近い自然言語の理解や生成を行うAIモデル。業務利用が進む一方で、誤情報生成や情報漏えいなどのリスク管理が課題とされている。
AI活用拡大の追い風か、教育依存と進化速度の課題
本提携のメリットの一つとして、AI導入の初期段階からセキュリティを意識した人材育成に取り組める点が挙げられる。
特にLLMやAIエージェントは利便性が高い一方、情報漏えいや想定外の挙動といったリスクを内包する。
体系的な教育を通じて、現場の判断力向上につながる点は評価できる。
一方で、研修による知識習得だけでリスクを完全に制御できるわけではない。AI技術や攻撃手法は急速に進化しており、学んだ内容が短期間で陳腐化する可能性もある。
継続的なアップデートや運用支援まで踏み込めるかが、今後の論点の一つとなりそうだ。
今後、両社が示す新規サービスが、教育にとどまらずガバナンス設計や運用監視へと広がれば、AI活用の信頼性は一段と高まる可能性がある。
AIを「使える」企業と「任せられる」企業の差は、こうした基盤整備の有無によって、徐々に可視化されていく可能性がある。
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