日立ソリューションズ、AIエージェントでRPAを操り業務自動化 MCPに対応

2026年1月21日、日立ソリューションズは、AIエージェントを活用して業務プロセスを自律的に判断・遂行する業務自動化ソリューションの提供を開始した。国内企業向けに、AIとRPAを組み合わせた高度な業務自動化を本格展開する。
AIがRPAを制御、判断を伴う業務自動化を提供開始
日立ソリューションズが今回発表したのは、AIがRPAロボットを「手足」として操作し、複数のクラウドサービスや社内システムを横断的に利用しながら業務を遂行する「AIエージェント活用業務自動化ソリューション」である。
定型作業の自動化にとどまらず、業務内容に応じた判断や人への確認を含めて自律的に処理できる点が特徴だ。
APIを持たないオンプレミスシステムにも対応し、自然言語やノーコード、ローコードでAIエージェントを構築できる。さらに、標準規格MCP(※)に対応することで、他社が提供する複数のAIエージェントとの連携も可能とした。
導入教育から開発、運用、改善までを一貫して支援する点も、同社が強みとする領域である。
同社は自社の見積書作成業務に本ソリューションを適用し、作業工程の約80%を自動化、担当者の作業時間を約90%削減した。
メール内容の把握から価格算出、社内外との調整までをAIエージェントが担い、実務レベルでの有効性を示している。
※MCP(Model Context Protocol):異なるAIやツール間で文脈情報を標準化してやり取りする仕組み。複数AIエージェントの連携や拡張性を高めるための技術。
生産性向上の切り札か、AI依存が生む新たな課題
本ソリューションの大きな特徴は、これまで人に依存してきた判断業務も自動化の対象に含めようとしている点にある。
深刻化する人手不足の中、日常業務をAIエージェントに委ねることで、企業が人材をより創造的な業務や新規事業に振り向けやすくなる可能性がある。
特に、部門横断や外部ベンダーとの調整を伴う業務では、導入効果が相対的に高まるとみられる。
一方で、AIの判断精度や運用ルールへの依存が高まることで、新たなリスクが顕在化する可能性も否定できない。
誤判断が業務全体に影響を及ぼすおそれがある以上、人が介在する確認プロセスやガバナンス設計の重要性は今後さらに高まると考えられる。
自動化の範囲が広がるほど、透明性や説明責任をどう担保するかが問われる場面は増えていくだろう。
今後、AIエージェントは単なる効率化ツールにとどまらず、企業競争力に影響を与える基盤技術へと進化する可能性がある。
日立ソリューションズの取り組みは、日本企業が自律型AIを業務にどう組み込んでいくかを考える上で、一つの現実的な参照事例になり得る。
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