KDDIアジャイル開発センター、AIエージェント導入を包括支援 企業のAI実装を加速

2026年1月13日、KDDIアジャイル開発センター(KAG)は、企業のAI活用を包括的に支援する新サービス群「KAGAI AGILITY Suite」の提供開始を発表した。AIエージェントを軸に、開発から業務改善、人材育成までを統合的に支援する点が特徴となる。
KAG、AI活用を網羅する「KAGAI AGILITY Suite」始動
KAGAI AGILITY Suiteは、エンタープライズ企業が安全かつ効果的にAIを活用するための包括的な支援サービス群である。
KAGが培ってきたアジャイル開発の実践知とAI技術を組み合わせ、顧客企業の課題に応じた導入・実装を支援する構成だ。
AIエージェント(※)を活用したサービス開発から、社内業務の効率化、人材育成までを一体で提供する点に特徴がある。
サービスは4つの領域で構成される。
第1はAIエージェントを活用したサービス開発支援で、最短2週間で顧客専用のAIエージェントMVPを構築する「KAGオフショアAIラボ」と、企画段階から伴走する開発支援メニューを用意した。
前者は1月中の申し込みに限り、98万円~のトライアル価格で提供される。
第2は「AI駆動開発支援」で、KAGが実践してきたAI駆動開発(AIDD)のノウハウを顧客の開発チームに定着させる。
第3の「業務改善AI」では、QAポータルAIや資料作成支援AI、営業特化型AIエージェント「A-BOSS」など、KDDI社内での活用実績を基にしたプロダクトをカスタマイズして提供する。
第4は教育領域の「KAG AI Learning Hub」で、ビジネス人材からエンジニアまでを対象に、生成AIの基礎から実践までを網羅する。
※AIエージェント:目的に応じて情報収集や判断、タスク実行を自律的に行うAI。生成AIを基盤とし、業務プロセスの一部を代替・高度化する仕組み。
PoC止まりを脱却できるか AI活用定着の利点と課題
KAGAI AGILITY Suiteの大きな特徴は、AI活用を「試行」段階にとどめず、「実装・定着」までを見据えた設計にある点だ。
短期間でMVPを検証できる仕組みは、AIエージェントが実業務でどこまで機能するかを見極めたい企業にとって、現実的なアプローチといえる。
開発、業務適用、教育を一体で提供するモデルは、導入後に活用が進まないという企業共通の課題に対する、有力な打ち手の一つになり得る。
一方で、注意すべき点もある。AIエージェントの判断に過度に依存した場合、業務プロセスがブラックボックス化するリスクは避けられない。
特にエンタープライズ環境では、判断根拠の説明性や責任の所在をどのように担保するかが重要になる。
AIに委ねる領域と人が管理・監督すべき領域をどう設計するかは、導入効果を左右する論点となる。
今後、生成AIは一部部署での実験的な活用から、全社的な業務基盤へと拡張されていく可能性がある。
その過程において、技術提供に加え、組織や人材の変化までを含めて支援するモデルは、国内企業にとって有力な選択肢の一つになるだろう。
AIを競争力へと転換できるかどうかは、導入スピード以上に、運用設計やガバナンスをどう構築するかに大きく左右される。
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