Tellusと東大の共同研究で衛星解析はどう変わるか AIエージェント実装の現実味

2026年1月6日、株式会社Tellusは、東京大学大学院新領域創成科学研究科・横矢研究室と、AIエージェントによる衛星画像解析の共同研究を開始したと発表した。日本国内の取り組みであり、衛星データ解析の自律化と意思決定支援の高度化が主な狙いとなる。
Tellusと東大、AIエージェント衛星解析を研究
Tellusは2025年12月1日付で、東京大学 横矢研究室と共同研究契約を締結した。本研究は「衛星データ解析における自律的な情報抽出と意思決定支援を実現するAIエージェントの基盤技術開発」を目的としている。
研究開発には、Tellusが提供するAIモデルの開発・検証環境「Tellus AI Playground」を活用する。衛星画像から対象物を自動認識するだけでなく、利用者との対話を通じて解析条件を調整し、結果に応じた次のタスクを生成する仕組みまでを一体で検証する点が特徴だ。
今回の研究では、工程自体をAIが担うことを想定しており、膨大な衛星データをより迅速かつ柔軟に扱える環境づくりを目指す。
自律化がもたらす価値と課題、次の焦点
AIエージェントによる衛星画像解析が実用段階に進めば、防災対応やインフラ監視、環境変化の把握といった分野において、意思決定プロセスの迅速化につながる可能性がある。
人の判断を逐一待たずに解析結果と次の行動案を提示できる点は、業務効率の向上に寄与する要素の一つと言える。
一方で、解析や判断の過程が高度化・複雑化するほど、結果の妥当性をどのように説明するかという課題は顕在化しやすくなる。
特に公共分野での活用を想定する場合、AIの判断根拠を人が理解し、検証できる仕組みの重要性が指摘されている。
今回の共同研究は基盤技術の確立を目的としており、直ちに社会実装へ結び付く段階ではない。
ただし、産業利用を前提とした実データ環境で研究が進むことは、AI主導の衛星データ活用を現実的な選択肢として検討する動きを後押しする可能性がある。
今後は、研究成果がどの分野で具体的な価値を発揮するのかが次の焦点となりそうだ。
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