デジタル証券、3億円の資金調達で市場型プラットフォーム構築へ

2025年12月26日、日本のFintech分野でデジタル証券を手がけるデジタル証券株式会社(DS社)が、新たな資金調達を完了したと発表した。国内企業との連携を軸に、デジタル証券市場の基盤整備を進める動きが鮮明になっている。
国内大手投資家らが支援 デジタル証券の資金調達完了
DS社は、シリーズAラウンド3rdクローズとして総額3億円の資金調達を実施した。
出資には日本郵政キャピタル1号投資事業有限責任組合、農林中金キャピタル戦略協創1号投資事業有限責任組合、ホリプロ・グループ・ホールディングスが参加している。
同社はこれにより、設立以来の累計資金調達額を15億円まで積み上げた。
シリーズAとしては最終盤に位置付けられるクローズであり、株主構成には金融機関系と事業会社の双方が含まれる点が特徴となる。資本面での安定性が一段と高まった形だ。
DS社は2020年11月に設立され、資産運用のプロが組成する商品へ少額から投資できるサービス「デジタル証券『renga』」を展開している。同サービスはデジタル証券を活用し、従来は個人がアクセスしづらかった投資機会を提供してきた。
また同社は、ファンド組成から販売までを一気通貫で支える「デジタル証券のマーケットプレイス」構想を掲げている。株主との協働を通じて国内で唯一のプラットフォームを構築し、デジタル証券業界における国内No.1プラットフォーマーを目指す方針だ。
資金調達で加速する市場拡大 メリットと潜在リスクの両面
今回の資金調達により、DS社はマーケットプレイスの整備や新商品の開発を一段と加速させるだろう。
個人投資家はより多様な資産へのアクセスが可能になり、資産運用の民主化が進むと考えられる。金融機関や企業との協業も進展し、国内のデジタル証券市場の活性化につながる可能性が高い。
一方で、投資対象のデジタル証券は価格変動や信用リスクが伴うため、利用者側には一定の損失リスクが残る。特に少額投資でもポートフォリオ全体への影響は無視できず、投資教育やリスク開示がより重要になると考えられる。
市場拡大に伴い、規制当局の監視やコンプライアンス対応の負荷も増加することが予想される。システムの安定運用や法令遵守体制を強化しなければ、信頼性低下やトラブルのリスクが高まる点には注意が必要だろう。
今後は、国内外の資産運用ニーズの変化に応じたサービス拡張が成長の鍵を握りそうだ。
AIやブロックチェーンを活用した効率的な運用支援や、新たな投資商品の導入によって、利用者体験の向上と市場シェアの拡大を同時に実現できる可能性がある。
関連記事:
デジタル証券、不動産STOで3億円資金調達 累計12億円に拡大

デジタルアセットマーケッツ、13億円を資金調達 法人向け暗号資産取引と電子決済手段事業の準備を本格化












