Synspectiveら6社が防衛省衛星網事業に参画 民間主導で安定的な画像取得へ

2025年12月25日、Synspectiveは三菱電機やスカパーJSATなど6社とともに、防衛省の「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」を落札したと発表した。
民間企業が運営する衛星網を防衛用途に活用する枠組みで、日本の安全保障と宇宙産業を向上させる試みである。
防衛省、民間運営の衛星コンステレーション契約に向け調整
本事業は、防衛省が求める画像情報を安定的に取得するため、地球低軌道に多数の小型衛星を配置し、連携運用する衛星コンステレーションを民間主導で整備・運営するものである。
2025年12月24日に一般競争入札が行われ、三菱電機を代表企業とする企業連合が落札した。
事業期間は契約締結日から2031年3月末までの約5年間となる。
参画企業には、三菱電機、スカパーJSAT、三井物産のほか、Synspective、QPS研究所、アクセルスペースといった国内宇宙スタートアップが含まれる。
Synspectiveは、小型SAR衛星を活用した画像データ取得を担う。Synspectiveは商用衛星の開発・運用で培った技術と運用ノウハウを保有している。
衛星コンステレーションの整備・運営等事業は、外部からの攻撃を阻止する能力の実効性確保を、民間企業と協力して達成しようという試みだ。
安全保障と産業競争力を高める一方、運用統制が課題に
民間衛星コンステレーションを活用する最大の利点は、高頻度かつ広域な観測を比較的低コストで実現できる点だろう。
多数の小型衛星を用いることで、一部が機能停止しても全体としての観測能力を維持しやすくなり、災害時や有事における継続的な情報収集につながると考えられる。
また、防衛需要を起点とした安定的な案件は、国内宇宙スタートアップの事業基盤強化や技術高度化を後押しする可能性が高い。
一方で、防衛用途に民間インフラを用いる以上、情報管理やサイバーセキュリティ、長期的な事業継続性への配慮は不可欠となるだろう。
複数企業が関与する体制では、運用責任や意思決定の分担を明確にしなければ、緊急時の対応に支障をきたす恐れもある。
今後は、代表企業を中心に特別目的会社が設立され、防衛省との正式契約に向けた調整が進む見通しだ。
本事業は、日本が民間宇宙技術を安全保障分野にどこまで組み込めるのか、その試金石として注目されることになりそうだ。
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