MIXI、AIでスポーツ観戦体験を拡張 デザイン事例を一挙公開

MIXIは、東京都内で開催される「TOKYO CREATIVE COLLECTION 2025」に出展する。
AIを活用したスポーツ観戦向けの新たなデザインアプローチや最新事例を公開し、日本国内のデザイン・クリエイティブ分野に向けて取り組みを発信する。
MIXI、AI活用デザイン事例をカンファレンスで公開
2025年12月10日、MIXIは2025年12月16日・17日、「TOKYO CREATIVE COLLECTION 2025」に出展し、AIとデザインを掛け合わせた最新の実践事例を展示すると発表した。
本イベントは株式会社ビビビットが主催し、「競争力を共創する」をテーマに、デザイン領域の知見共有を目的として開催される。
MIXIのデザイン本部であるMIXI DESIGNは、AIを活用したスポーツ観戦体験の向上を中心に取り組みを紹介する。
「CREATE WITH SPORTS」を掲げたエキシビションでは、プロバスケットボールクラブ「千葉ジェッツ」の公式YouTubeサムネイルをAIが分析する「AIサムネイル診断」や、来場者の映像にAIがリアルタイムで演出を加える「MIXI SELFIE CAM」を展示する。
加えて、「FC東京」に向けて構築した公式アプリのデザインシステムや、TIPSTARで再構築されたデザインシステム「Pedal」など、複数のスポーツ・エンタメ領域のUI/UX事例が公開される。
展示ブースでは映像、UI設計、リアル体験演出を横断し、スポーツ観戦を豊かにするMIXIのデザインアプローチを視覚的に示す構成となる。
また、シンポジウムにはMIXIの執行役員 CDO・横山義之氏が登壇し、社内で実施している「AI発表会」から得られた発想の広がりや、デザイン組織の成長に関する知見を紹介する予定である。
AI活用が拓く観戦体験の進化とデザイン組織への示唆
今回の発表が示すのは、AIを観戦体験の拡張装置として位置づけるMIXIの姿勢だといえる。
AIサムネイル診断やSELFIE CAMなどの事例は、従来の制作プロセスだけでなく、ファンが自ら参加し体験を生み出す方向へとスポーツ観戦が変化しつつある可能性を示している。
デザインが担う役割は、単なる視覚表現の最適化にとどまらず、感情を喚起する体験設計へと広がっていくと予測される。
メリットとして、AIの導入により、分析精度の向上や制作スピードの改善が期待できる。
特にスポーツ領域では、ファン参加型の演出やリアルタイム施策との相性が良く、継続的な観戦体験の刷新につながる点が強みといえる。
一方で、表現の均質化やアルゴリズム依存への懸念も無視できず、クリエイティブ判断とのバランスをどう取るかが課題として残る。
また、横山氏が語る組織成長の文脈は、AIを導入するデザイン組織が直面する共通テーマでもある。
AI活用を個々のスキル強化ではなく、組織全体の知識循環として機能させられるかどうかは、今後の競争力に直結するだろう。
スポーツ観戦という多様な感情が交差する領域で得られる知見は、他産業のデザイン戦略にも波及すると考えられる。
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