SlackからClaude Codeへシームレス連携 エンジニア業務の自動化が加速

2025年12月8日、米Anthropicは開発者向けツール「Claude Code」がSlackから直接呼び出せる新機能を発表した。
バグ報告やコード修正依頼など、Slack上の文脈を保持したまま自動でコードセッションを生成できる仕組みだ。
Slackの会話を起点にClaude Codeが即時タスク化
AnthropicはSlackアプリの新機能として、メンションを契機にClaude Codeへタスクを委譲できる仕組みを公開した。
Slack上の議論や報告に紐づき、その文脈を保持したタスク生成ができる仕組みだ。
たとえば、ユーザーがバグ報告を共有した際、@Claude と記述すると、周辺のメッセージを自動的に読み取り、関連するリポジトリを特定して新規セッションが起動する。
バグ調査、小規模なコード修正、レビューの反映、共同デバッグなど、日常的なエンジニアリング作業をSlack内から直接進められるようになる点が特徴だ。
進行中のセッション状況はSlackスレッドに逐次反映され、完了後には変更内容の確認リンクやプルリクエスト作成に進むための導線が提示される。
開発者がツール間を往復する負担が減るだけでなく、チーム全体の文脈共有にも寄与することが期待される。
この機能を使うには、SlackのClaudeアプリを導入し、Claudeアカウントと認証した上でウェブ版Claude Codeにアクセス可能である必要がある。
自動化の進展で開発速度向上も 依存度増大のリスクに注意
SlackとClaude Codeの統合は、チームの問題解決速度を高める可能性がある。特に、議論の文脈を保持したままデバッグへ移行できる点は、要件の齟齬や情報不足による手戻りを減らす効果が期待される。
フロントからバックエンドまで小規模改修が即座に反映される環境は、短い開発サイクルを求める企業にとって有利に働くだろう。
一方で、AIへの依存度が高まることで、コード品質の過度な自動化やレビュー精度の低下につながる懸念もある。
Slack上の文脈解析に誤りが生じれば、意図しないリポジトリで作業が進むリスクも否定できない。また、タスク生成が容易になることで、チームがAIに丸投げする姿勢を強める可能性もある。
企業にとっては、AI活用を前提としたワークフローの最適化と、レビュー体制の堅牢化が同時に求められる局面となりそうだ。
適切なガイドライン整備やコード管理の標準化が進めば、この統合はエンジニアリング生産性を底上げする重要な基盤になると考えられる。
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