Mavericks、AI「NoLang」で社内文書を即時動画化 要約動画やアバターも

株式会社Mavericksは、同社の動画生成AI「NoLang」を活用し、議事録や社内報などの社内文書を自動で動画化するソリューションの提供強化を発表した。
国内企業の社内コミュニケーションDXを後押しする取り組みだ。
社内文書を即時に動画化するAIソリューションを開始
2025年12月1日、Mavericksは、動画生成AI「NoLang」を軸に、人事・総務部門のコミュニケーション業務を効率化する新機能の本格展開を発表した。
PDFやテキストをアップロードするだけでAIが内容を解析し、要点を抽出した動画を自動生成する仕組みで、2024年のリリース以来ユーザー数は15万人を突破し、法人導入も60社を超える規模に成長している。
NoLangは、PDFやPPTX資料、画像、音声など多様な形式を入力として受け取り、最短数秒で動画化できる点が特徴である。
社員を模したAIアバターや企業キャラクターを登場させることも可能で、字幕・音声・BGMを自動最適化し、情報を直感的に伝えるコンテンツへ変換する。
数分のダイジェストから長尺動画まで用途に応じて生成できる。
活用例として、長文になりがちな議事録を3分前後の動画に要約し、営業担当者が移動中に視聴するケースが紹介されている。
また、社長メッセージや新入社員紹介をAIアバターが読み上げる「動画社内報」として配信することで、従来のメールよりも情報浸透が高まるとされる。
年末調整や経費精算といった問い合わせが多い手続きについても、手順を示す短尺動画をポータルに掲載することで、自己解決を促進し総務負担の軽減につながる。
同社は今後、社内ポータルとのAPI連携や高セキュリティ環境への対応強化を進め、動画生成AIを企業のナレッジ共有基盤として拡張する方針を示している。
動画化が広げる社内DXの可能性と課題
社内知見を動画として共有する動きは、バックオフィス業務の効率化を大きく後押しする可能性がある。
動画は文字資料よりも理解しやすく、業務手順や経営方針などの重要情報が迅速に浸透しやすい点が強みだ。
AIアバターの導入により情報の温度感やニュアンスも補完でき、伝達精度も高まると考えられる。
一方で、動画生成を社内運用として定着させるためには、扱う情報に応じた高度なセキュリティ対策が不可欠だ。
人事・総務領域では個人情報を含む文書が多いため、安全性の担保や生成動画の内容確認フローの整備が求められるだろう。
今後はAPI連携によって、社内ポータルで最新動画が自動更新される仕組みが一般化する可能性がある。
さらに視聴データを活用し、どの部署がどの情報を必要としているかを可視化できれば、企業全体の知識循環を高める効果も期待できる。
一方で動画量が増えることで視聴負担が生じるリスクもあるため、検索性やタグ付けを最適化する運用も重要になりそうだ。
テキスト中心から「観て理解する」スタイルへの転換が進む中、Mavericksの取り組みは国内企業のナレッジ共有を大きく変える可能性がある。
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