レノボ、AIと自動化で企業のPC運用を刷新 新サービス「モダンPCLCM」を提供開始

2025年11月11日、レノボ・ジャパンは企業のPC調達から廃棄までを一括支援する新サービス「モダンPCライフサイクルマネジメント(モダンPCLCM)パッケージ」を発表した。
AIと自動化を活用し、セキュリティと運用効率の両立を図る。
レノボ、Ivanti・SentinelOneと協業しPC管理を包括的に支援
レノボ・ジャパン合同会社は、企業のPC運用に関わる全工程を統合管理する新サービス「モダンPCライフサイクルマネジメント(モダンPCLCM)パッケージ」を提供開始した。
調達、導入、運用、最適化、廃棄のライフサイクル全体を対象に、AIとクラウド、自動化を組み合わせた次世代型ソリューションである。
このサービスは、ITワークフローの自動化を行うIvanti、AIによる自律型エンドポイントセキュリティを提供するSentinelOneと連携したもので、セキュリティ強化と業務効率化を同時に実現する。
レノボはAutopilotによるゼロタッチ展開や、従業員のデジタル体験(DEX)スコアを用いた端末最適化を担う。
Ivantiは統合エンドポイント管理(UEM)とIT資産・サービスの統合を進め、SentinelOneはリアルタイムでの脅威検知・自動修復を行う。
また、AIによるヘルプデスク自動応答や、脆弱性発生時の即時パッチ配信、BOTによる自動修復など、従来の運用負荷を軽減する設計となっている。
クラウドベースで導入でき、月額1,000円から利用可能(100台以上)な価格設定も特徴だ。レノボは認定販売パートナーを通じ、順次展開を拡大する方針だ。
AI運用の普及が進む一方で、依存リスクへの懸念も
モダンPCLCMは、IT人材不足が深刻化する中で、AIによる自動化を活用して企業運用を支援するモデルケースとなる可能性がある。
システムが自律的に監視・修復を行うことで、担当者の負担を軽減し、セキュリティリスクを低減できる点は大きな利点だ。
特にハイブリッドワークが進む環境では、拠点をまたぐ端末管理を効率化できそうだ。
一方で、AIへの過度な依存は、新たなリスクを伴う。
クラウド環境に障害が発生した場合や、誤検知による業務停止など、運用の自律性を保つためのバックアップ体制が求められる。また、AIが扱う機密データの保護やガバナンス整備も不可欠だ。
今後、レノボはIvanti・SentinelOneとの協業を深め、企業のセキュリティ基盤と運用効率の最適化を図るとみられる。
関連記事:
レノボとニデック、AIデータセンター向け水冷ソリューションを共同展開












