アクセルマーク、5億円規模の暗号資産運用を決定 BTCとETHで二軸戦略構築へ

2025年10月30日、アクセルマーク株式会社(東証グロース:3624)は、取締役会においてビットコインとイーサリアムを活用した二軸型トレジャリー戦略を導入すると発表した。
総額5億円を上限に暗号資産運用を開始し、財務基盤の強化と将来的な事業活用を目指す。
アクセルマーク、ビットコインとイーサリアムで財務多様化へ
アクセルマークは、暗号資産を活用した新たな財務戦略を導入する方針を示した。
対象はビットコインとイーサリアムの2種で、両者の特性を生かした二軸型のトレジャリー戦略を採用する。上限5億円の範囲で段階的に取得・運用を進め、財務の健全性を維持しつつ分散的な資産構成を目指す。
同社は2018年からブロックチェーン領域に取り組み、技術的知見を蓄積してきた。ブロックチェーンゲーム事業からは撤退したが、技術そのものの価値は依然高いと判断している。
今回の決定は、過去の知見を財務戦略に転用し、再びWeb3関連分野へ足場を築く狙いがある。
ビットコインは希少性を持つ「デジタルゴールド」として長期保有を想定する。
一方、イーサリアムはステーキング(※)による報酬獲得を見込み、インカムゲインと事業活用の両面を狙う。同社はこの二軸を組み合わせることで、変動の激しい金融環境下でも柔軟な財務対応を実現する考えだ。
また、暗号資産の保管にはコールドウォレットなどを活用し、セキュリティを重視した管理体制を構築する。会計処理は四半期ごとに時価評価を実施し、評価損益を財務諸表に反映させる方針を明らかにした。
※ステーキング:暗号資産を一定期間ネットワーク上に預け、取引検証などに参加することで報酬を得る仕組み。
暗号資産を財務戦略に組み込む意義と課題
今回の決定は、国内企業が暗号資産を本格的に財務戦略へ取り込む動きとして注目できる。
とりわけ、インフレ耐性や通貨分散の観点から、暗号資産を「デジタル準備資産」とみなす姿勢は先進的といえる。
為替や金利変動に左右されにくい資産を持つことで、外部環境に依存しない資本体制を築ける可能性がある。
一方で、暗号資産市場は流動性が高い反面、急激な相場変動が起こりやすい。資産評価の変動が四半期ごとに損益へ直結するため、短期的な財務数値の振れ幅が拡大するリスクを抱える。
これを抑制するためには、保有比率や運用期間を継続的に見直す必要がありそうだ。
それでも、この取り組みは企業がデジタル資産をどのように経営資源へ組み込めるかを示す実例となるだろう。将来的に暗号資産がM&Aや資本提携の決済手段として利用される可能性もあり、財務と事業の両面で戦略的柔軟性を高める効果が期待される。
国内企業の中で先行的に暗号資産運用を導入するアクセルマークの動きは、他社の財務方針にも影響を与えるだろう。
制度整備が進むなかで、暗号資産を「資産防衛の選択肢」として捉える潮流が広がるか、引き続き注目したい。
アクセルマーク株式会社 暗号資産を活用した二軸型トレジャリー戦略の導入に関するお知らせ
関連記事:
アニモカブランズジャパン、上場企業の暗号資産管理を包括支援へ

クオンタムソリューションズ、日本上場企業でETH保有量首位に Web3金融基盤強化へ戦略的取得を加速












