アルファベット、AI投資へ総額3.8兆円超を調達 欧米で大型社債を同時発行

2025年11月3日、米グーグルの親会社アルファベットが、米国と欧州で総額3.8兆円超に相当する社債を発行するとブルームバーグが報じた。
AI関連の投資拡大を背景に、米テック大手による資金調達が加速している。
アルファベット、AI関連投資で欧米同時に社債発行 総額3.8兆円規模に
ブルームバーグの報道によると、アルファベットは米国で175億ドル(約2兆7000億円)、欧州で65億ユーロ(約1兆1500億円)規模の社債を発行する。
両地域での同時発行は2025年4月以来となり、総額は3.8兆円を超える。
関係者によれば、米ドル建て債は償還期間3〜50年の8本立て構成で、最長50年債の利回りは米国債利回りに1.07ポイント上乗せされる水準で設定される見通しだ。
当初の想定(1.35ポイント上乗せ)より条件が改善され、応募総額は900億ドルに達したという。
ユーロ建て債も当初計画を2億5000万ユーロ上回る65億ユーロとなり、ユーロ圏の非金融企業による起債としては今年2番目の規模となる。
3年債のスプレッドはミッドスワップ(※)+25bp、39年債は+158bpで設定され、資金の一部は借り換えなど財務戦略にも充当される可能性がある。
今回の発行ではゴールドマン・サックス、HSBC、JPモルガン・チェースなどが主幹事を務めた。
いずれの金融機関もコメントを控えており、詳細な発行条件は非公表とされている。
同時に、AIインフラ投資の波は企業間競争を一段と激しくしている。
先週にはメタ・プラットフォームズも300億ドルの社債を発行し、2025年最大規模のハイグレード債となった。
※ミッドスワップ:欧州債券市場で社債の利回りを決定する際の基準となるスワップ金利の中間値。長期債発行時の指標として用いられる。
AI投資競争の資金確保が焦点に 大型起債がもたらす財務インパクト
今回の起債は、AI開発やデータセンター整備を急ぐアルファベットが、長期的な資金安定化を図る狙いがあるとみられる。
AIモデルの開発には膨大な演算リソースが必要であるため、電力供給や冷却システムを含むインフラ投資が急拡大している。
こうした中で、テクノロジー大手の資金調達手段は多様化しており、社債発行はその中心的な手段となっている。
特にAI競争が激化する現状では、各社が先行的に資金を確保し、研究・開発・設備投資を前倒しで進める動きが顕著だ。
一方で、金利環境の変化や市場のボラティリティ(変動性)は企業の財務戦略に影響を及ぼす可能性がある。
大規模な債務発行は資金繰りの柔軟性を高める反面、金利上昇局面では利払い負担の増大を招くリスクも伴う。
AI投資の波は、企業の競争力強化を目的とした攻めの財務戦略と、防御的な資金管理の両立を迫るものになってきている。
今後は、こうした巨額の調達資金をどのように運用し、AI事業の成長に結びつけるかが注目されるだろう。
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