コンヴァノとRobot Consultingが業務提携 AIリーガルテック販売とRWA事業で協働へ

2025年10月15日、株式会社コンヴァノは、NASDAQ上場の株式会社Robot Consulting(LAWR)と業務提携を締結した。
AIリーガルテック「ロボット弁護士」の販売代理に加え、実世界資産(RWA)トークン事業および暗号資産ディーリング事業会社の共同設立を進める。
AIリーガルテック販売とRWA事業、暗号資産運用で提携
株式会社コンヴァノは、株式会社Robot Consulting(以下、RC社)と業務提携を行い、3つの事業領域での協働を開始する。
第1に、RC社が提供するAIリーガルテック「ロボット弁護士(※)」の国内販売代理をコンヴァノが担い、導入企業のフィードバックをRC社に提供することで、法務・労務支援の高度化を図る。
第2に、不動産や再エネ設備、アートなどを対象に、実世界資産(RWA)を裏付けとしたトークン発行・流通事業を共同で展開する。
コンヴァノが発行・決済を、RC社が分配・二次流通を担当し、安全かつ効率的な資産流通の仕組みを構築する計画だ。
第3に、両社は自己勘定取引を行う暗号資産ディーリング事業会社を共同出資で設立し、2028年3月までに1,000億円規模の運用を目指す。
RC社はNASDAQ上場企業としての資金調達力を生かし、コンヴァノの金融知見と合わせて事業拡大を進める。
RC社は2025年7月にNASDAQ資本市場へ上場し、約1,500万米ドル(約22.8億円)を調達しており、今回の提携で国内市場への展開を加速させる。
両社は2025年11月からRWA共同事業およびディーリング事業を順次開始する予定としている。
※ロボット弁護士:Robot Consultingが開発するAIリーガルテック製品。契約書チェック、労務コンプライアンス監査、ガバナンス文書作成支援などを自動化するツール群。
RWA×AI法務が生む新市場 規制整備が今後の鍵に
今回の提携は、AIリーガルテックとRWA(実世界資産)という成長分野を掛け合わせた点に特徴がある。
コンヴァノにとっては新規事業への参入となり、既存の美容関連ビジネスからデジタル資産・法務支援領域へと事業を拡張する動きだ。
RC社にとっても、日本市場における販路拡大とRWA関連事業の社会実装が期待できる。
AIによる契約・ガバナンス支援と、ブロックチェーンによる資産流通の透明化は親和性が高く、企業のコンプライアンス強化にも寄与すると考えられる。
一方で、RWAトークンの発行や暗号資産ディーリング事業は、国内の規制・制度整備が追いついていない状況のため、課題も残りそうだ。
特に、金融商品取引法や資金決済法の適用範囲をめぐっては、明確化が求められる局面も多くなるだろう。
それでも両社の提携は、リーガルテックとデジタルアセットを融合させた新たな金融モデルの先駆けとして注目できる。
市場が成熟する過程で、AIとブロックチェーンを活用した法務・金融の一体化が進む可能性がある。
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