IIJがDX人材アセスメントを刷新 生成AIで個別レポートに高度分析コメントを追加

2025年7月24日、インターネットイニシアティブ(IIJ)は、企業のDX推進を支援するアセスメントソリューションを強化したと発表した。
新たに生成AIを活用し、個人・組織単位での分析レポートにコメントを自動付与する機能を提供開始している。
生成AIで個人分析にも対応、コメント付きレポートを全対象に提供
IIJは、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進における人材評価を支援する「IIJ DX人材アセスメントソリューション」に、生成AIを用いた新機能を追加した。
これにより、従来は全社単位に限定されていた分析コメントが、個人・組織単位のレポートにも自動生成されるようになった。
本機能が実装された背景には、企業内におけるDX推進の速度と精度を両立をさせたいという狙いがある。
同ソリューションでは、IT・DXに関するWebテスト(合計40問)を実施し、社員の適性を数値化して、全社・部門・個人レベルでの評価をもとに、強み・弱点を可視化したレポートを提供してきた。
今回のアップデートにより、生成AIが分析コメントとアクションプランを付加することで、より実用的なフィードバックを可能にした。
分析には、事前に取得した企業ごとの課題・現状・目標といった定性情報が加味される。
これにより、定量データと定性データの両面から評価が行われ、結果として現場が即活用できるレベルの高いレポートが自動的に作成されるという。
成長支援と業務効率の両立へ 人材開発の意思決定を加速
今回のアップデートで特筆すべき点は、分析結果にとどまらず「今後の成長に向けたアクションプラン」までをレポートに含めている点だ。
受検者が自らの課題と改善策を明確に把握できることは、個別育成プランの精度向上に寄与する可能性が高い。
これにより、教育施策の設計や人材配置の再考を迅速に行うことが可能になるだろう。
一方で、AIによる分析の自動化には品質担保の課題もある。
IIJはこの点について、AIが生成したコメントのランダムサンプリング検査を実施し、必要に応じて修正を加えることで、レポート品質の維持を図っているという。
今後、企業の人材開発部門にとっては、アセスメント結果を戦略的に活用することで、DX推進の意思決定がより迅速かつ合理的になると期待できる。