Faber Company、AI Overviews引用を可視化 ミエルカSEO新機能追加

2025年7月22日、国内のウェブマーケティング支援企業Faber Companyは、同社のSEO分析ツール「ミエルカSEO」内の「AIOレポート」に、新たにGoogleの「AI Overviews」での自社および競合サイトの引用状況を可視化する機能を追加したと発表した。
AI検索時代の新たな評価指標として注目される。
AI Overviewsへの引用有無を可視化 自社と競合の評価を一覧可能に
Faber Companyが提供するSEOプラットフォーム「ミエルカSEO」に、新たなAI検索時代対応の機能が追加された。
今回のアップデートにより、Googleの生成AIによる検索表示「AI Overviews」において、自社や競合他社のサイトがどの程度引用されているかを可視化できるようになった。
AI Overviewsとは、Google検索においてAIが自然言語で回答を生成し、検索結果の最上部に表示する機能である。
ここでは複数のウェブサイトが「出典」としてリンク付きで引用され、ユーザーに提示される。
この引用は検索上位とは異なる評価軸となり、AIから信頼された情報源であることを意味する。
従来のAIOレポートでは、AI Overviewsへの出現有無やサービス名・商品名の言及頻度などの重要情報をモニタリングしてきた。
今回の機能拡張では、さらに引用された具体的なURLや回数がグラフ形式で表示され、企業は自身と競合との相対的な位置づけを把握しやすくなった。
AIによる評価がマーケ戦略に影響 信頼性獲得が今後の鍵に
生成AIの普及により、企業のウェブコンテンツは検索エンジンだけでなく、AIにとっての「信頼情報源」としての役割も問われ始めている。
今回の新機能は、企業がAIによる評価を定量的に把握し、コンテンツ戦略を再構築するうえで有用な材料となるだろう。
特に、AI Overviewsへの引用は、従来のSEO順位とは異なる観点での情報信頼性や網羅性が反映される傾向がある。
単なるキーワード最適化だけではなく、専門性や独自性を持った情報発信が求められるという点で、企業の情報設計にも変化を迫る。
一方で、AI Overviewsの生成基準は依然としてブラックボックスであり、引用の有無がアルゴリズム変更に左右されるリスクも存在する。
今後は、AIへの最適化とユーザーへの価値提供を両立させる柔軟なコンテンツ戦略が不可欠となるだろう。
こうした中で、今回の可視化機能は、企業が自社の情報がAIにどう認識されているかを定期的にモニタリングし、迅速に改善を図るための重要な指標として活用される可能性がある。