NTTスマートコネクト、生成AIサービスを刷新 UI改良と料金体系を一新し利便性向上へ

2025年6月17日、NTTスマートコネクト株式会社は、同社の「生成AIサービス」について、ユーザーインターフェース(UI)と料金体系の全面リニューアルを6月19日に実施すると発表した。日本国内の利用者に向けた利便性強化を目的としている。
UIと料金体系を大幅改良、生成AIサービスが新体制に
NTTスマートコネクトは、提供中の生成AIサービスについて、ユーザーからの声や社内のユーザビリティテストをもとに画面設計を抜本的に見直し、直感的に操作できるUIを新たに導入する。これにより、初心者から高度な利用者まで、幅広い層の利便性が向上する見込みである。
同時に料金体系も刷新し、従来の一律的な料金からニーズに応じたプラン制へと移行する。たとえば、同時接続数10・RAG(※)容量50GBの「スタンダードプラン10」は月額4万6800円、同接30の「スタンダードプラン30」は月額4万9800円(いずれも税別)で提供される。
また、言語モデルの利用には新たに従量課金制が導入され、あらかじめ購入したクレジットから実使用分のトークンのみを差し引く仕組みとなる。
これにより、利用者のコストコントロールが容易になり、使い方次第でコスト削減も可能になるとみられる。
※RAG(Retrieval-Augmented Generation):検索機能と生成AIを組み合わせた技術。最新情報や社内文書をもとにAIが回答生成を行う方式。
多様なビジネス用途に対応 柔軟性向上で導入拡大の可能性
今回のリニューアルにより、生成AIの導入障壁は一段と下がると考えられる。
UIの改善により、専門知識のない部門でも活用が容易になり、社内業務の効率化や顧客対応の高度化が促進される可能性がある。SaaS型の生成AIサービスとして、企業内での横展開や多拠点展開も行いやすくなるだろう。
一方、従量課金制の導入は柔軟性の高さと引き換えに、利用頻度の高いユーザーにとっては従来より費用がかさむリスクも含んでいる。明細管理や利用状況の可視化ツールの整備が求められる局面もあるだろう。
それでも、NTTスマートコネクトの今回の対応は、多様な業種・業態で生成AIの導入が進む中で、競合との差別化要因として評価される可能性がある。
業務効率や情報検索の高度化を目指す企業にとって、「UIと料金の両面で最適化されたサービス」は、大きな魅力となるはずだ。