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    三菱電機、製造業に特化した生成AIを開発 エッジ動作で現場課題を即応解決へ

    人工知能、AI

    2025年6月19日、三菱電機は製造業に特化した軽量言語モデルを発表した。
    独自の圧縮・学習技術により、クラウドを介さずエッジデバイス上で動作するAIで、工場現場での即時対応とセキュリティ強化を同時に実現する狙いだ。

    目次

    エッジ対応の軽量言語モデル、正答率77%で生成AIを製造現場に実装へ

    三菱電機は、産業機器やロボットなどに搭載可能な生成AIの言語モデルを開発した。
    同社のAI技術ブランド「Maisart(マイサート)」の一環として発表され、製造業に特化したタスク処理とリアルタイム対応を特徴としている。
    開発されたモデルは、クラウドを介さずエッジデバイス(※)で動作可能であり、通信遮断時の利用や即時応答性を求める現場ニーズに応える形となる。

    モデルは三菱電機が保有する設計書、仕様書、マニュアル、コールセンター応対履歴などから独自に学習を行っており、製造ドメインに特化した知識生成を実現。
    浮動小数点データを整数変換するモデル圧縮技術により、メモリ使用量を大幅に削減しつつ、高精度を維持している。

    実際の検証では、三菱電機のFA(ファクトリーオートメーション)製品に関する質問応答タスクにおいて、正答率77.2%を達成。
    これは、同ベースモデルの35.8%や、商用のGPT-4oの52.0%を大きく上回る数値である。

    独自の学習データ拡張技術により、特定業務に応じた追加学習も容易で、ユーザー企業の用途に合わせた最適化が可能だ。
    誤答例をモデルに組み込み、望ましい回答に誘導する訓練手法も導入されている。

    開発には、国立情報学研究所の日本語大規模言語モデル「LLM-jp」や、AWSジャパンの「生成AI実用化推進プログラム」からのコンピューティング支援が活用された。
    モデルはすでに「NVIDIA Jetson Orin Nano」や「EdgeCortix SAKURA-II」上での動作が確認されており、2026年度の製品実装を目指している。

    ※ エッジデバイス:クラウドとは異なり、端末側(現場機器)に搭載されて動作する小型コンピューティング機器。

    軽量・高精度の両立に期待高まる一方課題も

    三菱電機は今回のモデルを、「AIの自律性追求」の一環に位置付けている。
    機器が人間の指示を自然言語で理解し、自律的に助言や判断を行うことが実現すれば、現場での意思決定が迅速化し、熟練者不足やトラブル対応の課題を補える可能性がある。

    また、クラウド非依存による情報漏えいリスクの低減、即応性の向上もメリットだ。
    通信インフラが限定される現場でも利用可能な点も、AIの利用可能性を大きく広げるだろう。

    一方で、90%の正答率を実用化の目安としており、現時点では精度のさらなる向上が求められる。
    また、有害な出力や誤動作のリスクへの対処、運用環境ごとの安全基準への準拠、ロボット等への組み込み時の影響検証など、導入に向けた課題も多い。
    今後はビジネスモデル構築と並行して、技術面・倫理面の両軸からの検証が不可欠となるだろう。

    三菱電機は年10件ペースでAI技術の実用化を進めているため、産業現場に根差したAIエージェントの実装が今後も期待できる。

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