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    AMD、AI新興Untether AIのエンジニアチームのみを買収 人材獲得競争強まる

    2025年6月5日、米半導体大手AMDは、カナダのAIスタートアップUntether AIのエンジニアリングチームを買収した。
    同社の製品や技術は対象外で、事業は終了する事態に。今後の技術継承は行われない見通しだ。

    目次

    Untether AIの製品資産を継承せず、AMDが人材のみ取得

    米EE Timesの報道によれば、AMDはUntether AIのAIアクセラレーター「SpeedAI」やSDK「ImAIgine」などの製品資産を買収対象とせず、エンジニアチームのみを引き入れる形となった。
    Untether AIは、これをもって事業を終了したと公式に発表している。

    Untether AIは2024年にIntel出身のクリス・ウォーカー氏をCEOに迎え、クラウド推論向け設計への転換やGM・Armとの提携を進めていた。

    Untether AIはRISC-V(※)ベースのメニーコア構成による高効率な推論処理で注目を集め、MLPerfベンチマークではNVIDIA製品を上回る電力効率を記録した実績を持っていた。
    データセンターおよびエッジ向けにチップレット展開も予定していたが、これらはすべて打ち切られることになる。
    なお、製品の供給およびサポートも今後行われない見通しだ。

    ウォーカー氏はかつて「次世代チップのチップレット設計への移行が鍵」と語っていたが、これらの構想も終了することとなった。

    AMDは声明の中で「Untether AIの世界水準のエンジニアリングチームを迎え入れることで、AIコンパイラとカーネル、SoC設計、製品統合能力の強化を図る」と述べており、買収の主眼を人材に置いている。
    チームの技術力は、今後のAMDのAI戦略に直結する重要リソースとされる。

    ※RISC-V:命令セットアーキテクチャ(ISA)の一種。オープンソースで公開されており、企業が自由に拡張・実装できるため、組み込み用途やAI向けチップ設計で注目されている。

    人材主導の買収が象徴するAI業界の選別と淘汰

    Untether AIの買収は、製品技術ではなくエンジニアそのものを価値と見なす近年のAI業界のトレンドを象徴している。

    クラウド型LLM推論の台頭によって、オンプレミス向けの専用チップ市場は急速に収益性を失いつつある。
    AI導入企業もまずクラウドから入る傾向が強く、ハードウェアベンダーは生き残りをかけた再編を迫られている。

    今回のAMDの戦略は、製品競争ではなく、将来の競争力の源泉として「人材」を選び取る方針に他ならない。
    特にUntether AIのエンジニアが有している低消費電力設計やRISC-Vカスタムアーキテクチャの専門知識は、今後のAI向けチップ設計において差別化要因となり、AMDにとってはメリットとなるだろう。

    一方で、AIスタートアップ、特にハードウェアベンダーに関しては、資金力や販売網のない単体企業が持続的に競争力を維持する困難さも浮き彫りになった。

    今後は、独自技術を製品化するよりも、大手企業との提携や人材供給によって生き残りを図る動きが一層強まると考えられる。

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