国内のSBI新生銀行は、口座開設時の本人確認方法を10月28日から変更すると発表した。
本人確認書類と顔写真を撮影する方式を終了し、ICチップを読み取るアプリ申込を基本とする。なりすまし対策と法令改正への対応が狙いだ。
10月28日からアプリ中心に、撮影方式は前日終了
2026年10月21日、SBI新生銀行は10月27日をもって、スマートフォンで本人確認書類と顔写真を撮影し、画像を送信する本人確認方法の受付を終了すると発表した。
翌28日以降は「SBI新生銀行アプリ」をダウンロードし、マイナンバーカードまたは運転免許証のICチップ情報を読み取って申し込む方法が基本となる。
今回の変更は、2027年4月1日に施行される改正「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則」への対応を踏まえたものだ。
また、なりすましなどによる不正な口座開設の防止も目的に挙げており、書類の画像に頼る手続きから、ICチップ情報を使った確認へ移行する。
アプリ経由の場合は申込書や本人確認書類を郵送する必要はなく、不備がなければ申込完了から最短5分で口座開設できる。
ただし、申込内容や審査状況、システムメンテナンスなどによって所要時間は変わるため、すべての申込者が5分で利用を始められるわけではない点は留保されている。
なお、Webから申し込み、書類を郵送する方法まで一律に廃止するわけではない。
未成年者や外国籍の利用者など、アプリで申込できない場合には引き続き利用可能だ。
ただし、郵送による手続きにはアプリより時間がかかる。
不正対策と迅速化に期待、申込手段の確保が課題
今回の変更は、口座開設の利便性と本人確認の信頼性を両立させる試みと捉えられる。
撮影した画像を提出する方式からICチップの読み取りを基本とすることで、偽造画像などを利用したなりすましへの対策強化が期待される。
金融サービスの入口である口座開設の安全性は、その後の取引に対する利用者の信頼にも関わる。
手続きの速さも重要な利点だ。最短5分という案内どおりに開設できるケースが増えれば、書類の準備や郵送に伴う負担を減らし、口座開設を希望する人が利用を開始するまでの障壁を下げられる可能性がある。
法改正の施行を待たずに新方式へ切り替える点も、対応を前倒しする動きとして注目される。
一方、ICチップの読み取りに対応した端末や書類を利用できない人にとって、申込方法の選択肢が狭まる懸念は残る。
郵送方式が継続されるとはいえ、利用条件が限定され、必要書類の準備や審査に時間を要する点は負担となりうる。
今後の焦点は、アプリでの本人確認がどれほど円滑に利用されるかに加え、アプリを利用できない人への案内が十分に行き届くかどうかだ。
セキュリティ強化だけでなく、利用環境による手続き上の格差を抑えられるかが、変更の評価を左右すると考えられる。
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