2026年9月15日、東京都のテラスカイは、MCP対応AIプラットフォーム「mitoco Buddy」をバージョンアップした。PDFや画像、音声などの直接分析や外部データ連携を強化し、社内情報の活用と業務自動化を後押しする。
バイナリ分析と外部データ連携を強化
今回のバージョンアップでは、Filesystem MCP※がバイナリファイルの読み取りと転送に対応した。従来のテキストファイルに加え、PC上のPDFやPowerPoint、画像、音声などをAIエージェントが直接読み取れるため、事前にデータを変換する手間を省ける。添付したPDF内の画像やグラフ、図版も分析でき、マニュアルのシステム構成図やスライド資料のグラフといった視覚情報を踏まえた回答が可能になった。
Webアプリ作成機能も拡張し、外部データソースと連携して内容を動的に更新できるようになった。Salesforceの商談データを取得する売上ダッシュボードやチーム向けタスク管理アプリなどを構築でき、自動化トリガーを使えば指定時刻に最新データを取得する運用にも対応する。
さらにAzure Files MCPではファイルの置き換えや名称変更が可能となり、SharePoint MCPには読み取り専用OAuthモードとツール公開制御を追加した。外部システムとの連携を広げながら、意図しない変更や削除を防ぐ仕組みも強化している。
※MCP(Model Context Protocol):AIモデルやAIエージェントが、ファイルや外部システムなどのデータソース、各種ツールと連携するための共通プロトコル。
AIの活用範囲拡大 安全な運用設計が鍵に
今回の強化によりmitoco Buddyは単にAIと対話する環境から、企業内のファイルや外部システムを横断して情報を扱う業務基盤へと活用範囲を広げる可能性がある。ファイル変換やデータ更新といった作業を減らせれば、AI導入による効率化を日常業務へ落とし込みやすくなるだろう。
リアルタイム翻訳AI「mitoco Buddy Lingo」の機能拡充も生産性向上を支える。録音済み音声の文字起こしに加え、会議内容を組織全体または特定メンバーへ共有できるようになった。カスタムキーワードの即時反映や双方向通訳モードにも対応し、会議への参加有無や言語の違いを越えた情報共有につながると考えられる。
一方AIが扱えるデータや操作範囲が広がるほど、アクセス権限や情報管理の重要性も増す。SharePoint MCPに読み取り専用モードなどを設けた点は、利便性だけでなく安全な運用を意識した強化と言える。今後は多様なAIモデルやMCP連携を業務ごとにどう使い分け、効率化とセキュリティを両立するかが企業側の課題となりそうだ。