環境省などは「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」の第2版概要を公表した。2015年の第1版以降初めての改定で、掲載種は429種類から596種類へ167種類増加した。
カテゴリ再編、掲載種は596種類に
2026年9月11日に公表された今回の改定では、国内外の最新の外来種の侵入状況や生態系等への被害に関する知見を踏まえ、リストの掲載内容とカテゴリ区分が見直された。
従来の「定着予防外来種」は「侵入・定着防止外来種」に、「その他の定着予防外来種」は「定着防止外来種」に名称が変更された。
また、総合的に対策が必要な「総合対策外来種」については、従来の「緊急対策外来種」「重点対策外来種」など3区分から、「防除推進外来種」と「防除検討外来種」の2区分に整理された。
各外来種ごとに求められる対策の方向性を把握しやすくするための措置だという。
掲載種数は第1版の429種類から596種類となり、約1.4倍に増加した。
新たな外来種に加え、国内由来の外来種も追加されている。
分類群ごとの見直しも行われ、甲殻類や軟体動物は独立した区分として整理された。
さらに、関係する感染症、防除事例、他法令での位置づけなどの項目も新設されている。
魚類では国外由来が55種類から89種類に、国内由来が4種類から25種類と大幅に増え、国内での近縁種の移入が在来生態系に与える影響も反映された。
また、哺乳類では41種類の国外由来種と7種類の国内由来種が、鳥類では22種類と1種類が掲載された。植物では国外由来が234種類、国内由来が14種類となるなど、複数の分類群で掲載種が増加している。
対策の明確化が進む一方、実効性が焦点か
今回の改定により、外来種の侵入・定着・被害拡大といった状況に応じて、必要な対策を検討しやすくなりそうだ。
掲載情報が増えたことにより、防除の優先順位や手法を講じる際の基礎資料としても活用しやすくなるだろう。
一方、掲載種の増加は、外来種として注意・対策を検討すべき対象が広がったことを意味するとも言える。
すべての種に同じ規模で人員や予算を投入するのは難しいと考えられるため、被害の規模や拡大可能性に応じて優先順位を明確にしなければ、リストの充実がそのまま防除の実効性につながらない可能性もある。
今後は、リストを単なる分類表にとどめず、早期発見や侵入経路の管理、防除手法の研究、地域での実際の対策へどう結び付けるかが重要になりそうだ。
特に国内由来の外来種が大幅に増えた魚類のような分野では、国内移入も含めた生態系管理の考え方が広がる可能性がある。
環境省 「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(第2版)」概要
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