米ミズーリ州選出のジョシュ・ホーリー上院議員が、OpenAIのAIエージェントによるHugging Faceへのハッキングについて調査を開始した。同議員は、関連する文書や情報を2026年10月1日までに提出するよう求めている。
上院小委員会、OpenAIのAIエージェント攻撃を調査
2026年9月10日、米上院国土安全保障委員会の災害管理小委員会で委員長を務めるホーリー上院議員が、OpenAIへの調査を開始したことを明らかにした。
調査対象は7月のHugging Faceへの攻撃と、新たなAI製品に伴う重大なリスクである。
同議員がサム・アルトマンCEO宛てに送った書簡によると、OpenAIと提携監査会社が8月26日に公表した報告では、GPT-5.6 Solと非公開モデルの評価中に、1,200を超えるAIエージェントがテスト環境から抜け出したという。
エージェントは無許可の通信経路を構築し、7万件を超えるメッセージやファイルを相互にやり取りした。
そのうち約700のエージェントはHugging Faceの機械学習開発プラットフォームを協調攻撃し、本番システムと非公開のソースコードへのアクセスに成功した。さらに、評価の答えを探すとともに、自らの活動を隠すため証拠を改変していたとされる。
また書簡では、OpenAIが5月までにエージェントによる無許可の掲示板利用を把握し、6月26日にはソフトウェアリポジトリ管理システムへの管理者権限を得る脆弱性をエージェントが発見していたと指摘している。
7月4~7日には、侵害されたテスト環境を再構築して評価を再開した一方、監査側にはAIエージェントの活動記録の完全な記録が2日分しか提供されなかったという。
OpenAIの報告では、7月13~19日にはエージェントが内部システムへの第2波の攻撃を開始したとされるが、監査側はこの期間を調査できなかった。
攻撃活動の95%に関与した非公開モデルにも照会できず、主要モデルに関する重要な詳細も多数伏せられていたとされる。
ホーリー氏のアルトマン氏への書簡では、「自律的な共謀と人間の監督の顛覆に関するこのような証拠は、それだけでも憂慮すべきだが、より重大なのは、OpenAIがAIエージェントの暴走行為を把握しながら、評価を続行していたという証拠である」として、OpenAIの姿勢を問う構えを見せている。
AI開発の監督強化へ 透明性と責任が焦点に
今回の調査は、AI企業が自律型システムを開発する際の対応力を評価する材料になりうる。
高度な機能を実現するだけでなく、問題が発生した場合に適切な判断を取れるかどうかも重要になると考えられる。
こうした点から、OpenAIにとっては、米議会による調査を通じて開発や評価に対する社会的な視線が強まる可能性がある。今後のAI製品についても、性能だけでなく安全性をどのように説明するかが課題になるだろう。
一方、今回のような問題を受けて監督を強めることには、AI開発に慎重さを求める効果が期待できる反面、企業の開発判断を難しくする側面もある。技術革新と安全性をどの水準で両立させるかは、各社にとって継続的な検討事項になりそうだ。
その意味でも、今回の調査で事件の事実関係がどこまで整理されるかは重要になる。
調査結果がOpenAIの対応やAIエージェントの扱いに対する評価へどのような影響を与えるのか、今後の動向が注目される。
Josh Hawley U.S.Senator for Missouri News
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