“ブロックチェーンがもたらすTOEIC®の新時代：デジタル認定証の提供開始”

2023-07-17

Web3領域に特化した無料キャリア相談

Web3で働きたい人材と優良企業をマッチングする求人サービスを行っています！
お気軽に「無料キャリア相談」をご利用ください！

キーワードで求人企業を探す

近年、デジタル化が進む中で、教育や試験業界もその変化に対応しています。日本の国際ビジネスコミュニケーション協会（IIBC）は、2023年4月からTOEIC® Programのデジタル認定証を提供開始し、ブロックチェーン技術を採用しました。この記事では、デジタル認定証の提供開始、ブロックチェーン技術の概要、デジタル認定証の導入によるメリット、デジタル認定証に関する課題や懸念、そしてデジタル認定証導入の意義と将来展望について解説していきます。

TOEIC® Programのデジタル認定証提供開始

2023年4月から、国際ビジネスコミュニケーション協会（IIBC）はTOEIC® Programの公開テストにおいて、ブロックチェーン技術を活用したデジタル公式認定証の提供を開始しました。これは大規模検定試験におけるデジタル公式認定証の発行としては、日本初の取り組みです。このデジタル公式認定証の導入により、受験者はスコアをオンラインで提出でき、TOEIC® Programの利便性向上が期待されています。

デジタル公式認定証の発行開始に伴い、紙の公式認定証は2023年度に実施する公開テストについては従来どおり発行されますが、2024年度以降は紙の発行が廃止される予定です。デジタル公式認定証は試験日から19日後にTOEIC®申込サイトのログイン後のページに表示されるURLから確認することができます。ブロックチェーン技術により改ざんされていないことが証明された状態で、試験日から5年間表示されます。5年経過後はURLをクリックしても非表示になりますが、5年以内であれば、デジタル公式認定証をPDFで何度でもダウンロードすることができます。

デジタル公式認定証は、TOEIC® Listening & Reading公開テスト、TOEIC® Speaking & Writing公開テスト、TOEIC® Speaking公開テスト、TOEIC Bridge® Listening & Reading公開テスト、TOEIC Bridge® Speaking & Writing公開テストに適用されます。ただし、団体特別受験制度（IPテスト）は対象外です。

デジタル公式認定証は、PCやスマホでいつでも確認でき、PDF版のダウンロードが可能です。PDFのQRコードを読み取ることで、デジタル公式認定証を確認できます。受験者や受領側（企業・大学など）でも発行元の確認や改ざんがないかを検証できます。ただし、企業や大学等でデジタル公式認定証が利用可能かどうかは、受験者自身で事前に確認する必要があります。

デジタル認定証の導入により、さまざまなメリットが生じます。紙の認定証に比べて、環境負荷の軽減やコスト削減が図られます。またデータ管理の効率化により、受験者のスコア情報や結果が迅速に取り扱われるようになります。さらに受験者や企業、大学などがいつでもどこでも確認できることで、利便性が大幅に向上し、公式認定証の提出や受け入れに関する手間が軽減されます。

デジタル認定証の導入により、TOEIC® Programは今後も技術革新を取り入れ、受験者や企業、大学などのニーズに応えるサービスの提供を目指していくことでしょう。

ブロックチェーン技術とデジタル認定証

ブロックチェーン技術は分散型データベース技術の一つです。情報はトランザクションとして記録され、チェーン状に連結したブロックに格納することで、改ざんが困難なデータベースが形成されます。この技術は、データの改ざん防止と信頼性保証に優れており、デジタル認定証に適用することで、受験者や企業・大学などが安心して利用できる環境を提供することができます。ブロックチェーン技術を活用したデジタル認定証は、信頼性とセキュリティの高さが求められる状況で、改ざんや偽造を防ぐことが可能となるため、まさにピッタリの技術です。

デジタル認定証に関する課題や懸念

デジタル認定証の導入によって考えられる課題や懸念も、３つあげておきましょう。

個人情報保護とデータセキュリティ
デジタル認定証の導入に伴い、個人情報保護やデータセキュリティへの対策が重要になります。適切なセキュリティ対策やプライバシー保護が実現される必要があります。
企業や大学の受け入れ体制と普及促進
デジタル認定証が広く普及するためには、企業や大学がデジタル認定証を受け入れる体制を整えることが必要です。これには、デジタル認定証の利用方法や真正性検証手段の周知や教育が重要となります。
デジタルデバイド問題の懸念
デジタル認定証の導入により、インターネット環境やデジタルリテラシーに差がある人々への影響が懸念されます。デジタルデバイド問題に対処するための支援や取り組みが求められます。