AIを活用している職業はかなり偏っている Anthropic経済指数
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AIモデル「Claude」を提供するAnthropicは、2025年2月12日に「Anthropic Economic Index(Anthropic経済指数)」を発表した。
この指数は、同社のAIサービス「Claude.ai」上で匿名化された数百万の会話データを分析し、AIの利用状況を職業別に検証したものである。
結果によれば、現在のAI活用はソフトウェア開発やテクニカルライティングといった特定の職種に集中しており、AIを使用する職業とそうでない職業の間で賃金格差も大きいことが明らかになった。
本発表の具体的な内容
具体的には、AIの活用が最も多い業務・職種は「コンピュータと数学」カテゴリーであり、全クエリの37.2%を占めた。これらは主にソフトウェアエンジニアリングに関連し、ソフトウェアの修正、コードのデバッグ、ネットワークのトラブルシューティングなどが含まれる。
次いで多かったのは「芸術、デザイン、スポーツ、エンターテイメント、メディア」のカテゴリーで、全体の10.3%を占め、文章の執筆や編集にAIを活用していることが示された。さらに、「教育」(9.3%)や「事務管理」(7.6%)といった分野でもAIの利用が見られた。
一方で、「農業、漁業、林業」といった肉体労働を伴う職業でのAI利用は極めて少なく、全クエリの0.1%にとどまった。
また、AIの活用と給与の関係性についても分析が行われ、給与の低い職業や非常に高い職業ではAIの使用率が低いことが判明した。具体的には、シャンプー係や産科医など、高度な手先の器用さを必要とする職業でのAI利用が少ない一方、コンピュータープログラマーやコピーライターなど、給与の中央値が中程度から高めの職業でのAI活用が多いことが示された。
さらに、AIによる作業が「自動化(automation)」と「拡張(augmentation)」のどちらに分類されるかについても調査が行われた。結果として、タスクの57%が拡張、43%が自動化と判明し、AIは完全な自動化よりも人間との協働によるタスク遂行に多く利用されていることが明らかになった。具体的には、ユーザーの作業のダブルチェックやスキル習得の支援、反復作業の効率化などにAIが活用されている。
Anthropicは、今後もこの調査を継続的に実施し、Anthropic Economic Indexの一部として定期的に結果と関連データセットを公開する予定である。これにより、AIと労働市場に関する理解が深まり、AI技術の公平かつ効果的な普及に寄与することが期待される。
PlusWeb3担当マーケターの所感
この調査結果は、AI技術の活用が特定の職種や業務に偏っている現状を示している。
ただし、詳細について具体的に見てみると、、AIの活用が多い業務・職種とAI利用が極めて少ない職業などはITが発展したタイミングと大きくは変わらないのではないかと考えられる。
伸びゆく産業を見極め、投資がされそうな分野へのプロモーションも想定しながら、情報のキャッチアップを引き続き図っていきたい。
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